連載記事:お金の不安をなくす「貯まる財布」のつくり方

家計に「協力しない夫」は改造できる? 夫婦のスキマに潜む問題点とは【お金の不安をなくす「貯まる財布」のつくり方 Vol.5】


■夫婦のスキマとお金の関係

家計に「協力しない夫」は改造できる? 夫婦のスキマに潜む問題点とは【お金の不安をなくす「貯まる財布」のつくり方 Vol.5】

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「多くの家庭を見てきて感じるのは、お金が貯まらないと嘆く家庭に『夫婦別家計』が群を抜いて多いことです。」(横山さん)

●お金が貯まらない家計の典型例
住居費や水道光熱費、生命保険料は夫が払い、食費や通信費、日用品は妻が払う、といった費目ごとの支払いを決めているご家庭もあれば、基本別家計だけれども、二人の共通費目は折半にして出し合い、それ以外は個々で支払うことにしているというご家庭もあります。

このようなケースは、大概は、夫婦のどちらかが浪費気味になってしまっているそうです
夫婦で力を合わせてお金を貯めるためには、まずは家計を一つにしたほうがいいと私は思います。そして、一番大事なのが、夫婦の話し合いです。お互いを信頼して、壁を作らず、お金のことを本音で話し合いましょう」(横山さん)

横山さんは、お金の相談を受けると、まずは相談者を観察して、夫婦間の気持ちの隙間がどこかにないか、探るようにしているそうです。たとえば、こんな例がありました。

夫に言われたことは絶対で、妻としてできる限り応えてあげるべきだと一心不乱にがんばる妻。グルメな夫のために毎日手の込んだ料理を出していたりして、一見「いい奥さん」です。

でもその家庭は、お金が貯まっていないことが多いのです。
原因は、食費が高いというのは想定内で、往々にしてそれ以外にも変なところがあります。生命保険に入りすぎだとか、娯楽費が毎月高いとか、外食が多いとか。

この家の場合は、夫婦の気持ちが対等ではなく、妻が一心不乱にがんばることで、ぶつかるのをさけていました
「こうした『夫婦間の気持ちの隙間』が、家計に現れたのです」(横山さん)

ほかにも、「夫が妻に対して負い目がある」とか、「過去に何かあって妻が夫を信用していない」、「夫の求めるレベルが高すぎて妻が卑屈になっている」など、ありとあらゆるケースがあるのだそうです。

家計の問題というのは、じつは金銭管理能力とは別のところに家計の足を引っ張る『気持ちのすき間』が潜んでいて、本人たちが気づいていないことが多いのです。お金を合わせることで、本当に合わせていきたいのは夫婦の考え方や価値観、二人の力なのです」(横山さん)

心理学の専門家によれば、「お金の話は、自己開示の最高レベル」だとか。

う~む、すごく深いですね。でも、言われてみれば、思い当たることがアリアリです。自分持ちを深くのぞきこみたくなるような、なりたくないような…。
何だか、「心のツボ」を押されたような気持ちになりました。

次回は、「お金の不安」を本当になくすことはできるのか?」です。

■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書
『NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意』横山 光昭  (著), 伊豫部 紀子  (著)
『NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意』
(横山 光昭(著), 伊豫部 紀子(著)/新潮社 ¥1,296(税込)

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