連載記事:老後までに2000万円貯められる?
老後資金2000万円問題でやるべきことは2つだけ【老後までに2000万円貯められる? 第4回】
イラスト:ありま
2019年に話題となった公的年金の「2000万円足りない」問題。何となく気になっている人は、パパママ世代でも多いかもしれませんね。
お金の超プロフェッショナルである横山光昭さんは言います。「2000万円問題は、年金を自分事として考えるいいキッカケなんですよ」
この記事は、
第1回「『老後が不安』で終わらせていいの?」
第2回「じつは『老後に2000万円必要』とは報告されてなかった!?」
第3回「老後資金『2000万円以上必要な人』と『2000万円かからない人』の続きです。
■今、私たちがやるべきこと2つ
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本連載の
第2回では、横山さんに年金を自分事として考えるために、今、私たちがやるべきことを、ポイントを2つに絞って教えてもらいました。
●今、私たちがやるべきこと2つ
■自分自身の年金受取額の見込み額を把握するには?
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今回は、自分の年金受取額の見込み額を把握するための方法からお伝えしましょう。みなさん、お誕生日月に「ねんきん定期便」が送られてきますよね。現役世代では、基本的に次の4パターンで郵送されてきます。
●「ねんきん定期便」の郵送パターン
1)50歳未満の人(35歳、45歳の人を除く):ハガキ
2)35歳・45歳の人:封書
3)50歳以上の人:ハガキ
4)59歳の人:封書
筆者作成
大まかに言えば、50歳未満と50歳以上で「ねんきん定期便」の形式が違います。ここで、ひとつ問題点があります。それは、50歳未満の人の場合は、「ねんきん定期便」だけでは、将来の自分の受給予定額がいくらなのかが、わからないんです。
■ねんきんネットは、ご存知ですか?
「自分の年金額を早めに把握しておくと、現在の生活費と老後を比較したときに、どれだけ足りそうか、足りなさそうかが推測しやすくなります」(横山さん)
筆者も、「将来の自分の年金額は早めに知っておくに越したことはない」と思っています。50歳未満の人が、将来の自分の年金を知りたい場合は、「ねんきんネット」を使いましょう。
ただ、「ねんきんネット」を見るためには、毎年のねんきん定期便についていくる「お客様のアクセスキー」や基礎年金番号での利用登録が必要です。利用登録をしてユーザーIDを取得すると、自分の年金の試算などができる仕組みになっています。ちなみに、アクセスキーの有効期間は、ねんきん定期便到着後3ヶ月間です。「毎年、お誕生日月に将来の年金額を試算してみる」など、自分の「年中行事」のひとつに組み込んでも良いですね。
■年金事務所はご存知ですか?
それでも、やはりわからないことはあるはずです。「年金全般に関する不明点があれば、直接近くの年金事務所に足を運んでみたり、ねんきんダイヤルに電話をかけて聞いてみることです。
いずれにしても、みずから動いて聞きに行くことが大事です」(横山さん)