2023年5月12日 11:10
5月病で疲れた心を軽くする。公認心理師が解説するディズニー/ピクサー作品の魅力とは?
◇感情の浄化になる
心の浄化作用のことを心理学では【カタルシス効果】と言います。例えば、映画を見ていた時に『主人公が自分と同じ悩みを持っていて、共感して涙が出た』『現実では言えないことを代わりに言ってくれたようなセリフがあって、心がスカッとした』といった体験をしたことはありませんか?
それらはまさにカタルシス効果と言えるもの。目に見えない感情を扱うのはなかなか難しいものですが、映画というツールを使うことによって、比較的簡単に心の浄化を感じることができます。
■公認心理師がすすめる、心が軽くなる映画3選
次に実際に私が見た映画作品の中で、5月病で元気が出ない時にぜひ見てほしいおすすめの作品を3つ紹介します。
◇『インサイド・ヘッド』
『ヨロコビ(喜び)』『カナシミ(悲しみ)』『イカリ(怒り)』『ムカムカ』『ビビリ』の私たちが誰しも持っている5つの感情たちが繰り広げる冒険物語を描いた作品。カナシミの暴走を必死で止めようとするヨロコビ。それがきっかけで、これまで積み上げてきた思い出たちが崩れていき、感情たちの主であるライリーは、何も感じない状態になってしまいました。
カナシミの存在をどこか否定したい感じであったヨロコビでしたが、ライリーの思い出たちを取り戻す冒険をする中で、『実はカナシミの存在も時には必要なのだ』と、カナシミの存在を少しずつ肯定していくのが印象的でした。