“アクスタ”や“推しぬい”を葬儀屋で供養。「推し卒」「推し変」による“推しグッズ”とのポジティブなお別れの方法
中には、かなり小さな頃から連れ添ったであろう、年季の入ったぬいぐるみも。並んだ人形たちを見ているだけで、持ち主の方々が込めた想いが伝わってきます。
大野屋がこれまで行ってきた人形供養祭は日本人形の供養が中心で、高齢者の参列者が多かったそうですが、今回のぬい供養祭の参列者は若い女性がほとんど。
ぬいたちを供養するのは、法相宗大本山の奈良薬師寺の後藤信行師。読経を行い、参加者たちは焼香も行いました。1時間ほどの読経の後、参加者たちは推しぬいたちと「お別れ」することになります。
けれど「供養祭は、葬儀とは違う」と話してくれたのは、薬師寺の僧侶である後藤さん。
「ぬいぐるみは、私たちが生まれて初めて出会う友達であり、自分の子どものような存在でもあります。色々な役割を持って、私たちの足りない部分を埋めてくれるもの。古くから、人形は私たちの身を守ってくれるものとされてきましたから、想いの込められたぬいぐるみたちも、参加者の皆さんの身代わりとなってくれていたことでしょう。今回の供養祭は、ぬいぐるみたちのお葬式ではありません。今まで一緒に遊んでくれたぬいぐるみに、感謝を伝える日なんです」