夏が犯した大きな過ち。板挟みの夏に降り注ぐ辛辣な言葉の嵐【海のはじまり11】
「ママここにいた?」と夏に聞くものの、水季との思い出話が出てくることもなく……。
夏は「水季の死は悲しいもの」として処理し、むやみに思い出させず、区切りをつけて生きることが海にとってベストだと考えてしまっていました。
その対応が、海が感じていた「ママいたのにいた感じしなくなっちゃった」につながってしまったのです。
そして、弥生が言っていた「海ちゃん、いつもより水季さんのこと話す感じあったから」というのが、日常で薄まってしまった水季の面影を取り戻すかのように取っていた行動だったのです。■きちんと海の気持ちを理解している津野
夏は迎えに行った図書館で、海と会うことができませんでした。
代わりに津野から海の気持ちを全て代弁するかのような説教を受けるのです。「今こそ水季、水季ってうるさくていいんですよ。海ちゃん、いるいないの話してないですよ?分かんないですよね。
南雲さんがいなくなった時も、お前いなかったもんな!」
お前と口を突いてしまうほど、一人理解のできていない夏に声を荒げる津野。
海の気持ちが理解できない夏は、父としての大きな壁に早速ぶちあたりました。
■板挟みの夏に降り注ぐ辛辣な言葉の嵐
今度は祖父母の家まで、夏は海を迎えに行きました。