2人で生きることをやめた夏。気づけば始まっていた、海のはじまり【海のはじまり#最終話】
※このコラムは『海のはじまり』最終話までのネタバレを含んでいます。
■食べ物に現れるたくさんの愛情
リビングに集う夏(目黒蓮)、水季(古川琴音)、海(泉谷星奈)の3人の姿。父母がそろい、広くてキレイで、笑顔が溢れる全てがそろった家……。本当はこんな家庭を築いているはずだったのに……と切なくなる理想の姿。
しかし現実では、一緒に暮らすはずだった夏と海が、バラバラに……。
そんな状況に落ち込み、食欲を失った夏と海を励ます人々の姿に愛が溢れていました。
ご飯が食べられない海に「お箸持つ元気がない時はおにぎり食べるの。おじいちゃんおばあちゃんねぇ、水季が亡くなった日でもご飯食べたの。海のために生きなきゃいけないから。元気がない時はお行儀が悪いの許す」と、どんな形でもいいから食べて生きるのだと海を気にかける祖母・朱音(大竹しのぶ)。
きっと食欲を無くしているだろうと、夏の好きな食べ物をたくさん作って家まで訪れ、「食べな」の一言で元気づけようとする夏の母・ゆき子(西田尚美)。
ゆき子の作るロールキャベツを一眼見て、「夏の(好きな)ご飯だなー」と夏への差し入れであることをすぐ判断できる父(林泰文)