強制終了をくらってしまい、そのままリハビリテーション室から出される。
休憩コーナーの椅子に座って待っているよう私に言った大和は、少ししてから戻って来た。
「はい、これあげる」
「何?」
「ご褒美のアイス」
「私は子供か」
「要らないの?」
「何味?」
「しおちゃんが好きなチョコミント味」
「ちょうだい」
いつまで私の好きな味を覚えているのよ。
拗ねて構ってちゃんになってしまったみたいで、気恥ずかしい。
「しおちゃんはさ、十分頑張ってると思うよ」
「……」
「でも、基本的にせっかちだよね」
「知ってる」
「しおちゃんのそういうところすごく尊敬できるけど、同時に心配になるよ」
「大和……」
「だから、時には力を抜いて休んで欲しい。自分にためにも、近くで応援してる人のためにも」
言い聞かせるように、お願いするように。
優しい表情でそう言った大和は、私の唇に付いたアイスを親指で拭い「子供かよ」と笑った。
「……」
やっぱりおかしい。
だから、どうしてドキドキするの。
理想じゃない恋のはじめ方。第5話に続く…
12星座の中で、内なる情熱を秘め粘り強い一途さがある星座とは? 幸運をもたらすパワーストーンは、サードオニキスとマラカイト