新実さんに掴まれていた腕が熱い。
とっても最低なことを言われたのに、どうしてこんなにも胸が苦しくて頭の中がぐちゃぐちゃするの?
「―――あっ、」
何かに引っかかって履いていたハイヒールが脱げてしまった。
慌てて拾いに行って、げんなりする。
ヒールが根元から折れていたのだ。
「もう、最悪」
呟いたその時、背後から名前を呼ばれた。
振り向くと、こちらに向かって大きく手を振る大和が見える。
その笑顔を見て、再び胸が苦しくなった。
こんなにも真っすぐ自分を想ってくれる人がいるのに、新実さんの言葉に動揺してしまうなんて。
「何やってるんだろう、私」
ねぇ、私、どうしたらいい?
理想じゃない恋のはじめ方。第7話に続く…
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