温泉に入る30分前に食べる? ちょっと得する『温泉まんじゅう』のマメ知識
刺激が少なくやわらかい湯は、病気や怪我の療養にもよいため昔から湯治場として人気。特に女性には『子宝の湯』として喜ばれています。
この伊香保で1910(明治43)年に新しい土産物として開発されたのが『湯乃花饅頭』です。
手がけたのは勝月堂の初代店主半田勝三(かつぞう)さん。伊香保温泉の茶色い湯の花をイメージし、黒糖を使って茶色い皮の饅頭を作り出しました。
その後、1934(昭和9)年に昭和天皇に献上されたことからその名が知られるようになり、茶色い皮の温泉まんじゅうが全国に広まったといわれています。これが発祥の地とわれる所以です。
勝月堂4代目店主の半田正博さん:
イメージしたお湯の色を出すための配合が難しく、完成までには半年もかかったと聞いています。
その試行錯誤の末に完成した『湯乃花饅頭』のレシピは、現在も初代の勝三さんが作り出した頃とほとんど変わらず。「変わったのは蒸すための燃料くらいだと思います」といいます。
そう聞くと、約100年もの長きにわたり愛されてきた味を確かめずにはいられません。早速取り寄せてみることに。
勝月堂『湯乃花饅頭』
手作りならではのちょっと形が不揃いの饅頭。