【『ファイトソング』感想7話】一瞬の彗星が思い出を刻む・ネタバレあり
中島みゆきの名曲のように、人生という長い縦糸に絡む無数の出会いの横糸が、ひとの豊かな生き方を織るのなら、誰もが知る一発屋のヒット曲は、太く長い尾を持つ巨大な彗星のようなものかもしれない。
それは無数の誰かの人生に一瞬交錯して通り過ぎていく。華やかな彗星が尾をきらめかせて通過するとき、普段は星空を見ない人たちも夜空を見上げる。
彗星はわずかの時間で消えるけれども、わくわくしながらそれを見た記憶は長く残り、沢山の誰かの人生を豊かにする。
春樹のラジオの収録はうまくいったが、今回のラストで、花枝はいよいよ耳の病の症状で倒れてしまう。手術の日も近い。二人のタイムリミットはもうすぐだ。
自分の人生が受けた不条理な悲しみの分だけ、花枝はそれが春樹の力になればいいと思っている。
もう一度、彗星を走らせる原動力になりたいと願っている。
それは叶うだろうか。そして二人の恋の着地はどうなるのか、終盤を見守りたいと思う。ドラマコラムの一覧はこちら
[文・構成/grape編集部]
かな
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。
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