【『不適切にもほどがある!』感想 最終話】過敏すぎる社会への処方箋

SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2024年1月スタートのテレビドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
物語の最後に、恒例の不適切なお詫びテロップが2024年と表記されて出てきたとき、「やられた!」と思わず唸ってしまった。
柔らかく、ねっちりと細かく、時に目詰まりを起こす令和の対人関係。
ドラマの序盤から「話し合いましょう」と歌いあげ、SNSとの向き合い方を何度も考え、そして「寛容になりましょう」と歌い、息苦しさを横に広げて風通しをよくする方法を今作は提示してきた。


そして最後に、今この2024年さえも変化していく時代のごく一部にすぎないと、縦の広がりを見せる。
鮮やかで、目からうろこが落ちるようだった。

いかにも昭和的な価値観の男が令和にタイムスリップする。そこで経験する騒動を通して、令和と昭和の対比をコメディとして描き、大好評を博した『不適切にもほどがある!』(TBS系金曜日22時)。
最終回では小川市郎(阿部サダヲ)