子連れに声をかけた、評判の悪い高校の男子たち 駅で起こった出来事に心打たれる
とりあえず、人混みが空いてからどうにかして階段を上がろうと少し待つことにしました。
しかし、一度に持ってあがるのはやはり難しく、ベビーカーと子どもを置いて、まずは荷物だけ階段の上まで運ぶか、もしくは先にベビーカーと子どもを階段の上まで運ぶか悩みました。
いずれにしても子どもを一時的に放置することになるのは心配で、どうしたらいいかと考えあぐねていた時です。同じ電車から降りた4人の制服を着た男子高校生が階段下で何やら話していました。
何故階段を上がらないのかな、と思っていると、人混みがおさまった頃、そのうちの1人の男子高校生が突然私のところに来て「上までベビーカーもちましょうか」と声を掛けてくれたのです。
彼らは私が困っているのを見て、ベビーカーを運んでくれようと一緒に人混みがおさまるのを待ってくれていたのです。
4人の男子高校生達は、それぞれベビーカーの4隅を持ち、階段を上がってくれました。声を掛けてくれた彼は、運びながらおそらく照れ隠しでしょう、「俺ってめっちゃいい奴やん」と笑って言いました。
周りの3人の男子高校生も恥ずかしそうに笑っていました。
若い彼らにとっては、知らない人に声をかけること自体かなり勇気がいることだと思います。