「仕事に行きたくない」と嘆いていた女性 コンビニ店員の『あるひと言』で…?
足取りが重くなる。亀のようにスローペースだ。あっ、お昼ご飯を買わないと。
職場では休憩時間を取りにくく、外へ食べに行くなんて、なかなかできない。人手不足でごはんを食べながら電話対応なんてザラだ。ブラックだなと思う。
私はいつものように駅から少し歩いたコンビニに入った――。コンビニのレジは自分と同じように昼食を求めた会社勤めの人たちで長蛇の列だ。
就業前の朝は混雑のピークなのであろう。人気のお弁当は、もう早速売り切れたりしている。オフィス街ということもあり、すごい人である。
――お店の人たちも大変だよな。
そんな怒涛の中、テキパキと店員さんたちは精算作業をこなしていた。そして、どんなに忙しくても明るい声で、笑顔で接客をしている。
私の番がやってきた。ピッピッと無駄ない動きで商品のバーコードをリズムよく読み取り、レジ袋の持ち手をきれいにそろえて、そして、「お仕事、お気をつけていってらしゃいませ!!」ととびっきりの笑顔を最後につけて袋を手渡してくれた。
はい!と思わず返事をしたくなるような、気持ちのこもったことばだった。
今までコンビニで「ありがとうございました」は言われたことがあるが、「お仕事、お気をつけていってらしゃいませ!!」