暴力をふるう子や、片付けが苦手な子 短所は『直す』のではなく…【きしもとたかひろ連載コラム】
トラブルが起きたら落ち込んでしまうけれど、起きるのが平常だからゼロにならなくても落ち込むことはない。ひとつずつ解決していきたい。というような話。
けれど、それでも同じ問題が何度も繰り返し起こったら、進まなくてもいい、繰り返しでいい、と思おうとしてもやっぱり不安になる。
この中学生も、そうやって自分と向き合って葛藤してどうにか起こした行動なのだろう。そんな不安の中で起こした行動を否定してしまっては、もう向き合うことをやめてしまうかもしれない。
うまくいかない時に、全然進んでいないように感じた時に、「状況は変わっていないけれど、向き合い方はどうだろう」って考えてみる。
そのままでいいとは思っていないだろう。
変わりたくても変われなくて悩んでいるのなら、それは解決に向かって進んでいなくても、解決の方は向いているんじゃないか。
全然進んでいなくても、遠回りでも、解決の方を向いているのなら、まずはそれでいいんじゃないかな。
先が見えないのは不安だけれど、どんな時でも見通しのいい道だけではないから、そんな時に「どうせ解決になんか辿り着けない」と諦めてしまったら、もうそこで道は終わりだ。