手を合わせて祈ることは、神様に覚悟を伝え、誓いを立てること
自分の特性を生かして生きていく大きなチャレンジをするために、自分で自分にプレッシャーをかけました。
例えるなら、向こう岸に橋を渡せるかどうか……そんな気持ちです。
「神様、頑張りますからどうか見ていてください」
手を合わせながら、心の中でただこれだけを神様に伝えました。何度もその言葉を繰り返しながら、胸が熱くなっていきました。このとき神様に参拝するとは、感謝をして、覚悟を伝えることだと思ったのです。
お願い事を並べるのではなく、所信を表明するのだと。すると、より気持ちが強くなる。あきらめない心に薪をくべるような感じです。
神社の境内では火が焚かれていました。パチパチと音を立てながら、火の粉が空に昇っていく。人々の祈りを天に届けているようです。
あの頃の真夜中のシンとした深い寒さ。そしてずいぶん昔のことになりましたが、あのときの静かな高揚感をいまでもよく憶えています。
祈り、覚悟を伝えながら胸が熱くなり、時に涙がこぼれる。生かされていることへの感謝を伝えながら泣きそうになる。そのときに、祈りは自分の中に力となって宿るのです。
新しい年に誓いを立てる。そして神様と約束をする。