ひとり旅の醍醐味は、『自分自身』というバディと一緒に旅をすること
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
ひとり旅のすすめ2〜旅日記で本音と出会う〜
家庭内仕事部屋の引っ越しをしました。本、CD、資料、原稿、写真……紙類の山の中に、30年近く前に書いた旅日記が出てきました。
A5ほどの大きさで、表紙には天使たちがバイオリンを弾いている絵。確か、パリの書店で見つけたノートです。
旅日記を書くノート、日頃の雑記帳でも、紙とペンの相性が大切です。書きやすさはもちろんなのですが、書き手を超えたところでペンと紙のコラボレーションが文章に現れるのです。
もうひとつ大切なことは、「自分を制限しない」ということ。うまく書こうとか、こんなことは書けない、などと思わないこと。
思うまま、自分の中から思いが淀みなく流れ出るように。旅という非日常の時間と空間の中で自由になることが、ひとり旅の大きなギフトです。