くらし情報『視覚障がい乗り越え司法試験に合格した女性の”ビリギャル”時代』

2019年1月17日 06:00

視覚障がい乗り越え司法試験に合格した女性の”ビリギャル”時代

そういった環境に身を置きながら、愛さんはあえて繁華街へと出かけていった。

「入学早々、寮の風呂場で髪の毛を茶髪にして、超ミニスカートとハイヒール姿で、門限ギリギリまで遊んでいたんです。たいして好きでもない男の人を彼氏にしたりして(笑)。きっと“自分は普通”と思いたかったのかもしれません」

夜更かしした分、授業中は寝てばかり。勉強全般は嫌いだったが、生活と関わりのある政治・経済や、法律などには、興味が持てた。

「中学時代、分厚い点字の憲法の本に夢中になり、修学旅行にも持参したりして(笑)。次第に司法に関わる仕事をしたいと考えるようになって、周りには『弁護士になる』と宣言していました」

ところが、高等部への進学すらも危ぶまれるほど、成績は落ちていった――。

「『あんたみたいな勉強嫌いが弁護士になりたいなんて、弁護士に失礼』なんて笑われたり。
確かに偏差値30台の劣等生。先生からも『現実を見なさい』と叱られる始末で……」

このとき、愛さんの夢を理解し、背中を押したのは、両親だった。

「これまで、“見えないから”と何かを諦めることはさせなかったし、たとえ弁護士になれなくても、その努力は役立つと思い、“どの大学の法学部に行くの?”とすぐに娘と話し合いました」

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