くらし情報『荻原博子が指摘「年金受給額の引き上げは、実質“目減り”です!」』

2019年2月1日 16:00

荻原博子が指摘「年金受給額の引き上げは、実質“目減り”です!」

荻原博子が指摘「年金受給額の引き上げは、実質“目減り”です!」


1月18日、来年度の公的年金の受給額が発表された。’19年度は0.1%の引き上げ。この決定は物価の上昇に比べると実質目減りになるという。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。

’19年度は0.1%の引き上げです。厚生年金は、40年間夫が会社員で妻が専業主婦だったモデル夫婦が今年度より227円増えて、月22万1,504円。国民年金は、40年間保険料をかけ続けた満額の方1人分が、67円増えて月6万5,008円です。

景気のよいニュースも聞こえるなか、年金額が今年度とあまり変わらないのは、「マクロ経済スライド」が発動されたからです。
どういう仕組みか、見ていきましょう。

もともと年金は、物価に合わせて受給額が変わるものでした。しかし少子高齢化が進み、年金を支える現役世代が減って、年金をもらう高齢者が増加。年金財政はご存じのとおり、ひっ迫しています。

そこで、’04年に導入されたのがマクロ経済スライドです。現役世代の賃金と物価を基準として、人口構成の変化などから算出する「調整率」を差し引き、年金額を抑えようとするものです。

ただし、マクロ経済スライドは、賃金も物価も前年より上昇した年に限って発動されます。

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