有村昆が推す「GW公開中映画」“低予算もの”にハズレなし!?
今年のアカデミー賞の作品賞を取った作品。主人公のトニーは黒人差別主義者だったんですが、そのトニーに金持ちの人から運転手の仕事の話が来た。ところが、その金持ちは黒人。彼はジャズピアニストで、アメリカでも黒人差別が色濃く残る南部に、車でコンサートツアーに出ることに。そこで、トニーがその際の運転手をやることになるんです。はじめ、トニーは、黒人にたいして「いやだな…」という思いを持つのですが、だんだんと二人の間に友情が芽生えてくるという話なんです。本作のプロデューサーの父親が経験した実話なんですよ。
日本映画って、例えば、在日問題とかを映画化するかって言えば、あまりしない。
そういった差別に、あまり触れない文化が日本にはあるんです。でもアメリカは、今まで差別してきたことも、堂々と話題にしちゃうんですね。
この映画は1960年代の話で、50代の方が生まれたころの話。だから、自分たちが生まれたころのアメリカは、こんな感じだったんだというのが、わかる映画です。
■「THE GUILTY/ギルティ」(配給・ファントム・フィルム)
この映画はデンマークの作品で、アカデミー賞外国語映画賞の最終選考9作品に残ったんです。