2019年6月13日 11:00
浅田美代子が語る樹木希林さん「留守電には今もばあばの声が」
’18年の夏に入院してからは、浅田を通じて病室から映画の編集の指示を出していた希林さん。
「クレジットの最後に、実際の事件でだまされた人たちの声が入っているんです。それを『入れたほうがリアルよ』というアイデアも、ばあばです。最後まで映画と私のことを気にかけてくれました」
亡くなる直前には、毎日のようにお見舞いに行ったという。
「ばあばの体の処置をするので、お医者さんが私に『ちょっと外へ出てください』と言うと、筆談で先生に、『この子も役者の端くれなんだから全部見せるの』って書いてくれて。先生も苦笑いしていました」
映画のラストについて、「最後の美代ちゃんの顔は“この女、またやるぞ”っていうふうにしてほしい。だって、それが人間ってものなのよ」と語っていた希林さん。「完成したら一緒に映画祭に行こう」という約束はかなわなかった。
「ばあばは、最後の完成版を見ていないんです。いつも、身に余るほどの“ギフト”をくれた樹木希林さん……。感謝しきれません」
浅田は、今もときどき、留守電に残る希林さんの声に耳を澄ませている。
《あっ、美代ちゅあん。ばあばです。用件はありません。私はもう寝ますー》
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