くらし情報『本人は虐待を否定したのに。勝手に行政が“後見人”で国賠訴訟へ』

2019年6月20日 06:00

本人は虐待を否定したのに。勝手に行政が“後見人”で国賠訴訟へ

以下は、そのときのやりとりを記録した一部だ。

康子さん「浩子はお母さんがおらなくなってから、無茶苦茶。寝れやん、食べれやん」

隆さん「みんながガタガタになってさ。もう、家が崩壊しとる」

静江さん「浩子が可哀そうや。うちに帰りたい。うちに帰った夢ばかりみとる(すすり泣く)」

’17年1月、名古屋高裁の藤山雅行裁判長は、静江さんの判断能力を認め、「本人の精神状況につき鑑定を経ずして後見開始の審判をした原審は、その手続きに違法がある」と津家裁を批判。後見人を付けた家裁の審判を取り消した。

’17年11月、静江さん、浩子さん、康子さんの母娘3人は、国(家裁)と桑名市(伊藤徳宇市長)を相手取り、名古屋地裁に国家賠償請求訴訟を起こす。


「桑名市からはいまだにお詫びの一言もありません。私たちのような被害者を再び出さないため、やむなく提訴しました」(浩子さん)

静江さんもこう話す。

「施設に閉じ込められた、かけがえのない私の貴重な時間を返してほしいです」

静江さんは地裁に提出した陳述書で、次のように書いている。

「私は認知症のような症状があると言われていますが、はっきり自分の意思も言えますし、すべてのことを忘れたことはありません。

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