チャゲが語るデビュー40年「もう一度、ASKAと一緒に歌を!」
周囲から「ハゲ」という声が飛んでくる。そのとき、後輩の女のコが思いついた。
「頭に“C”をつければ?」
「“HAGE”じゃなく“CHAGE”が。カッコいいばい」
そして、運命の出会いがやってくる。高校3年のときだった。学園祭に向けてバンドを組んだチャゲらは、放課後の教室にアンプを持ち込み、エレキやベースをガンガン鳴らした。その大音量にも負けないドデカイ歌声が、隣の教室から響いてくる。
「そこにいたのが、宮崎重明(ASKAの本名)。
お父さんが自衛官で、北海道の千歳から隣のクラスに転校してきた。剣道をやっていて、千歳では屈指の実力。転校してきたときは『剣士が来た!』と、噂になったんですよ。だから、存在は知っていたけど、しゃべったことはなくて。歌っている姿を見て『おまえ、剣道やなかったのか?』と、思わず聞いてしまいました」
地元の大学に入るとチャゲは音楽部に入部。同じ大学に進学したASKAは、音楽武者修行を始めた。
「ASKAは剣士なだけあって、道場破りのようにギター1本持って、いろんなところに演奏に行っていたんです。人なつこくて、大人の懐ろに飛び込むのもうまく、どんどん世界を広げていました」