チャゲが語るデビュー40年「もう一度、ASKAと一緒に歌を!」
そんな二人が急接近したのが、大学2年のときだ。部費を使い込んだ3~4年生が一斉に引退し、急きょ、部長に推されたチャゲ。そのとき、「手伝っちゃる」と、週1回の音楽部のライブに出演してくれたのがASKAだった。
ヤマハのポプコン(ポピュラーソングコンテスト)に誘ってくれたのもASKAだ。ポプコンといえば、中島みゆきや世良公則&ツイストなどを排出した名門のアマチュアコンテスト。
「チャゲ、出てみないか?つま恋の本選でグランプリ取ったら、下手したら武道館だぞ」
武道館といえばビートルズだ。
「それはよかね!」
すぐに、その気になった。とはいえ、デュオを組んだわけではなく2人は別々にエントリー。
地区大会でASKAは最優秀歌唱賞、チャゲはグランプリを獲得する。つま恋本選に向け、ヤマハのスタッフがアドバイスしてきた。
「パワーアップしろ。チャゲとASKA二人で歌うんよ。組むなら、スタジオ、タダで貸しちゃるけん」
手始めに、チャゲの受賞曲『夏は過ぎて』を二人で歌ってみた。一緒に歌うのはそれが初めてだ。ツインボーカルがユニゾンで響き合う。2つの声が重なったとき、思わずお互い、顔を見つめ合っていた。