まずは資産の棚卸し 失敗防ぐ5ステップ有料老人ホーム選び
「入居一時金2,500万円、月額費用は25万円の施設への入居を希望したとします。居住費は1年間で300万円かかります。入居する期間を仮に75歳から95歳までの20年を最長に、15年、10年とそれぞれ計算すると、施設に支払うお金は10年で5,500万円、15年で7,000万円、20年間で8,500万円となります。これに、入院費用、オムツ代、葬儀費用などの予備費として500万円を足したうえで、手持ちの資産を比較してみるとよいでしょう」(岡本さん)
C子さんの場合、月々の収入は遺族年金と老齢基礎年金が合計で14万円。自宅を売却するお金と夫の遺産を合わせて5,500万円ぐらいの資産が見込めることがわかった。年金収入は1年間で168万円、10年間で1,680万円になり、資産を合わせて7,180万円、15年では8,020万円。10年間、15年間入居するプランでは、予備費と医療費を合わせても予算が確保できる見通しが立った。
ところが、20年と入居期間が長くなると、8,860万円となり、手持ちの資産では足りないことになる。
「80歳過ぎまで入居を先延ばしして、それまでは介護にお世話にならなくても元気で過ごしたいと思いました」