くらし情報『失業シンママ、在宅DV…貧困支援「もやい」が見たコロナの惨状』

2020年6月1日 11:00

失業シンママ、在宅DV…貧困支援「もやい」が見たコロナの惨状

大西さんはコロナ禍で、困窮者がこの先もさらに増える可能性を危惧しながら、こう続けた。

「弱い立場にもともと置かれていた人たちが、いま、いっそう稼ぐことができなくなっている。ところてんが押し出されるような勢いで、彼ら彼女らが社会からこぼれ落ちようとしています」

しんどさに追い討ちをかけるものが、ともすると私たちの心のうちにあると、大西さんは言う。

「苦しい状況の人を税金を使って支援することに、ネガティブな感覚を持つ人が、まだまだいて。今回の給付金のように、全員に10万円なら、さほど表出してきませんが、これが従来のように一定水準以下の減収世帯だけに30万円となると、途端に『あいつはもらえて私はもらえない』という感覚になる。本来は、困っている人を皆で支える、そのためにその人にお金が渡るのって、とてもフェアなことなのに、アンフェアだと感じてしまう。さらに『自分は10万円、受け取りません』と、まるでもらうことが恥ずかしいことのようにコメントした政治家のように、分断を煽るようなメッセージを発する人までいる。そんなふうに皆でディスり合っても、なんのメリットもないばかりか、結果的には全員がしんどくなるだけだと、皆が早く気づくべきです」

「女性自身」2020年6月9日号 掲載

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