2020年6月16日 06:00
サニーサイドアップ創業者・高橋恵さん「優しいおせっかいがコロナ禍の希望」
でも、女性だって仕事を持って働かなきゃいけない。私は幼いころに戦争で父を亡くし、母が必死に働く姿を見てきましたから。人生、何が起こるかわかりません。夫が病気で働けなくなるかもしれないし、離婚する可能性もある。だから、私は何があっても大丈夫!と覚悟を持てるようにしておくことが必要なんです。私なんか、離婚、再婚、死別、と“人生フルコース”でやってきましたから、今さら何が起こっても、なんてことはないわ(笑)」
そんな高橋さんも10年前、心臓に疾患があるとわかったときは、体やお金のことで不安になった。
「でも、余生を孫や旅行に使わない、老人ホームにも入らない、と決めて、気が楽になったんです。人が不安になるのはヒマなとき。
しかも、その90%は悩むほどのことではありません。たいていの場合、解決策はすでにあるのに、行動するのが億劫なだけです」
そして、コロナ禍における人々の行動を見ていて、あらためて考えたことがあるという。
「人として本当に大切にすべきことは何か。突き詰めていくと、それはやはり人をおもんぱかる気持ち“おせっかい”だと思います。裏切られることや拒否されることを恐れず、勇気を持って一歩を踏み出すこと。