ベランダづたいにお相手の部屋へ…高齢者施設での赤裸々恋愛
仮に80歳で老人ホームに入居しても、残りの人生は10年以上。“長い余生”を、ただ生きるのではなく、人間らしく過ごすためにも、高齢者施設での恋愛は、重要なテーマとなります」
たしかに、今回取材した複数の介護施設職員らからも、続々とアツい話が聞こえてくる。次のエピソードでは、そんな老人ホームの恋愛事情を紹介。なお、プライバシーに配慮するため、一部脚色を行っている。
■ベランダをつたって決死の夜這い!
田舎で一人暮らしのT子さんは、認知症が進行。心配した家族が、半ば無理やり老人ホームに入居させた。しかし、知り合いもおらず、方言も通じない、孤独感から毎日のように「帰る、帰る」と脱走を繰り返す。そんな彼女を見て「すこし話しませんか」と声をかけたのがK男さんだった。
K男さんも地方出身者で、故郷の思い出話をするうちに、一緒に過ごす時間が増えていった。“健全な交際”のうちは周囲も応援したが、個室で逢瀬を重ねるようになると「風紀が乱れる」と、施設にクレームが……。施設の職員は、個室に入らないように廊下を見張ったが、夜の巡回をすると、なぜかT子さんのベッドにK男さんが寝ている。聞けば、K男さんが決死の覚悟で、ベランダをつたってきたのだ、と。