三浦春馬さん生前に語っていた「儒学を勉強しているんです」
春馬さん自身は、五代友厚という人物についてどういった感想を持っていたのだろうか。
「春馬くんと、五代友厚について話したことがありました。僕から“五代友厚という人は、100年先を見据えた男だ。しかも日本という枠のなかではなくて、世界という枠のなかで考えている人だ”という話をしたことがあるんです。春馬くんも五代友厚についての本をたくさん読んでくれていたので、“僕もそう思います。既成概念を壊していった感じがありますよね”というように言っていましたね。
五代友厚から大隈重信に宛てた手紙があるんです。それを彼に見せたら、“僕、五代友厚が腹に落ちました”と言ってくれました。
その手紙のなかには、人を思う気持ちや、社会をどう見ているかといったことが書かれていて。“自分の生きざまと共感できるところがある”といったことを言っていましたね。
手紙の内容は、“自分と同じ地位でないものの意見がある。大同小異の場合には常にそのものの意見をほめて、それを採用されよ。他人の主張をほめ、他人の説を採用しなくては、あなたの徳を広めることはできない”といったことが、まず一つ書いてあります。
ほかには、“時にいろんな大切なことを決めるときというのは、時熟すのを待ってされよ”と。