2021年9月13日 11:00
教師の性暴力を母に告白し叱られ…28年苦しみ実名で戦った被害者
やがて体調が戻った彼女が画集などを見ていると、
「実は好きだったんだ」
いったんは拒絶したものの、無理やりキスをされた。
「私は頭が真っ白になり、過呼吸のような状態になって、泣きだしてしまいました。その後、春休み中に、言われるがまま3回ほど会いました。同じころ、私の異変を察した母に、『先生にキスされた』と初めて打ち明けました」
すると母親(73)は、
「15歳なのに早すぎる。そういうことは、好きな人とするもの」
娘の気持ちや事情を聞くことはなく、叱りつけてきた。
「もともと世間体を何より気にする母でした。その叱責を聞いて、私は子供なのにいやらしいことをしてしまったんだと思うと同時に、親に知られると頭ごなしに怒られるんだと思って、その後、教員とのことは言わなくなるんです。当時の私にとって、性的な犯罪というのは、夜道で怖い人が襲うというイメージでした。
でも教員は、『好きだ』と言いながら性的なことをしてくる。
彼は私の絵を褒めてくれる人であって、イコール恋愛ではけっしてない。ただ、自分が生徒として好感を持つ先生が好きと言うのなら、私も喜ばなきゃいけないかな、というのが正直な気持ちでした」