2022年10月2日 06:00
子ども食堂を作った宮津航一さん 養親や周囲の人たちに育てられた“恩返し”
「養子縁組前から、胸を張って“親子だ”と言えましたが、やっぱりうれしいものでした。でも、家族って戸籍でのつながり、血のつながりばかりじゃない。自分がうれしいときも、大変なときも、思いを共有して支えてくれる存在だから」(航一さん)
■5人の里子を含めた家族9人の日常は大忙し。ごく普通の日常の積み重ねが絆を強くする
子どもたちが登校する朝から、宮津家は大忙しだ。朝食を終えて学校に送り出すと、洗濯機2台を回して洗濯をしつつ、事務仕事や、食材の買い出しに追われ、あっと言う間に夕方に。
この日の夕食は、鶏ひき肉のハンバーグに、ピーマンとちくわ、ベーコンの炒めもの、彩りにレタスやトマトを添える。美光さんが手際よく料理をして、息がぴったりのみどりさんがサポートするように食材を切ったり、洗い物をしたり、盛り付けていく。
台所には冷蔵庫が2台あり、テーブルを縦に3つも並べている。
食事のときはそこに9人が集合し、食べ終えた子どもから順次入浴しなければ捌ききれない。
「最後にお風呂に入るのが私やお父さん。お湯が濁っていることもあるので『ちゃんと洗って入ってね』と言っているんですが(笑)」(みどりさん)