2023年2月12日 06:00
W双子夫婦仕事も家も4人で50年!夫婦2組の「生涯いっしょの誓い」
一卵性双生児である忠義さんと孝晴さんが54年前、2人で設立した縫製工場だ。
間口が狭く奥行きが深い、うなぎの寝床のような50坪ほどの敷地に建物が立つ。道路に面した1階部分が工場で、この奥と2階が家族の居住空間となっている。
そしていま住居のほうからスタスタと現れた女性は、忠義さんの隣で作業をする美智子さんと、まさに生き写し。それもそのはず、孝晴さんの妻・喜久子さん(74)と美智子さんも一卵性の双子なのだ。前髪をカチッとそろえたショートカットの長さまで同じうえに、着ているブラウスまでおそろいときているから、ますます見分けがつかない。記者の視線がおそろいの洋服に注がれていることに気づき喜久子さんが言う。
「私たちは、朝、台所で会うと『今日も、また服がかぶっちゃったね』って。
偶然、おそろいになっちゃうのよ」
工場での仕事は夫婦単位で動く。
「喜久ちゃんには私が教えたので彼女も特殊ミシンを扱う。あと経理もやってくれているの」と孝晴さんが説明すると、喜久子さんはそばに座って、夫と同じ作業に取り掛かる。
「コロナで一時期仕事が減っていたけど最近はまた戻ってきて、土日も関係なく大忙しですよ」