くらし情報『ステージ4の末期がんを抱えながらキッチンカーを走らせる子ども3人ママ』

ステージ4の末期がんを抱えながらキッチンカーを走らせる子ども3人ママ

当時、秋吉さんは介護施設の調理師として働いていた。わずかなスタッフで毎日、180人の高齢者の食事を用意していた。いっぽう、プライベートでは次男の食物アレルギーを就学までに治してあげたいと、家族の食事にも気を揉んでいた。さらに、夫の父親が急な病いに倒れ入院。連日、体の弱い義母を連れ、見舞いにも通った。そんななか、胃痛に襲われて「ストレスで胃潰瘍になった」と思い込んでいたのだ。

急逝した義父の四十九日の法要を済ませ、近所の病院で胃カメラの検査を受けた秋吉さん。結果、医師が告げたのが前述の「ステージ4の胃がん」。
同時に乳がんも見つかった。医師からは「明日にでも胃の全摘出手術を」と促された。

「最初は先生の言葉の意味が、本当にわからなかった。『私ががん?噓よ、こんなに元気なのに』って」
秋吉さんは、セカンドオピニオンを求め、福岡県の国立病院機構九州がんセンターで、改めて精密検査に臨む。結果は同じだったが、がんセンターの医師は手術ではなく「ホルモン療法」を勧めてくれた。

「私のケースは、まず乳がんが先で、それが胃に転移したものでした。それで、いまもお世話になっているがんセンターの先生は『乳がんの餌となっている女性ホルモンを抑える治療をしましょう』と」

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