発がん汚染物質“PFAS”が川魚から検出、アサリやタラにも…専門家が食の安全に警鐘
体重50kgの人が刺身1切れ分にも満たない8gを食べるだけで、欧州の指標だと1週間に食べてもよいとされる値を大きく超える濃度です」
原田先生の調査などでほかにも食品から検出されたケースが全国にあるという。
「同様に、昨年は航空自衛隊浜松基地周辺を流れる新川の下流にある佐鳴湖の魚を調べています。ここでもやはり、カライワシやニゴイ、クロダイなどから検出されました」
海の魚からも検出されている。
「’17年には、日本の沿岸水域6カ所、北海道・青森県・岩手県・宮城県・鳥取県・島根県で漁獲されたタラの切り身を調べたところ、いずれも200ng/kg以上検出され、北海道沖の日本海側からは最も高い約600ng/kgを検出しています」
川の水と海の水が混じり合う場所に生息するアサリの場合も、濃度がやや高かったという。
「北海道、愛知県の渥美半島などで取れた食用アサリを調べたときも、約190ng/kgから1千700ng/kgを検出しています」
国産アサリの水煮やアサリご飯のもとが汚染されている可能性は?
「未調査ですが、調理をしてもPFASは減らないと言われているので、汚染された状態で口に運ぶ可能性は考えられます」