泉房穂「政治家に向いていない」7歳年下妻が語る明石市長当選から暴言辞任まで
しかし、市役所は敵だらけだった。
「市長になってすぐに予算配分を市民優先に変え、年功序列の人事も覆しました。そしたら市役所からも市議会からも総スカン。地元新聞を市役所で各課ごとに購買するのをやめるなどマスコミの予算を削ったら、ネガティブキャンペーンを張られて『ろくでもない市長』とマスコミにもたたかれまくりました。正直しんどかったですよ。でも3年目ぐらいから子ども医療費無償化などやりたいことが少しずつ形になり、市民に応援してもらえるようになったんです」
’19年1月、泉が全国版のニュースになった。明石駅近くの道路拡張工事を巡って、立ち退き交渉をしていた市の職員に対して泉が放った「火をつけて捕まってこい。燃やしてしまえ」という発言がメディアに流されたのだ。
「私を失脚させるために、ずっと隠し録りされていたんです。その発言は長い打ち合わせのなかの一コマで、怒鳴られた職員本人もパワハラと受け止めていなかった。でも被害者がいないとはいえ、発言自体はセンセーショナルな内容で、市役所への抗議の電話が鳴りやまない状況となりました」
妻からの「もう辞めたら」というひと言で、すぐに辞任を決意。辞任会見の前にはこんなやりとりがあったという。