東日本震災乗り越え、遺児たちが届ける「天国への進学報告」
県立高校の入学試験を間近に控えた佳紀くんは高校受験真っただ中。
「私の前では、兄弟げんかもしないんですよね。おなかがすいたら、兄弟で食事を作って食べていることも。特に佳紀はなんでも作れる。シチューや唐揚げはおいしいですよ。私が教えたわけではないんですけど」(五百子さん)
給食のない日も、「ばあちゃん。休んでていいぞ。俺が作るよ」と、自分でお弁当を作って、中学校のサッカー部の練習や試合に行く。
勉強の合間に飲み物を取りにきた佳紀くんに1つだけ質問した。
「将来の夢ですか?自動車関係の仕事につくことです。車の免許を早く取りたいです」(佳紀くん)
車があれば祖母の買い物も楽になる。そんなことを考えていそうな表情だった。