“脱ゆとり”でも小学生は悲鳴…ランドセルが重すぎて腰痛に!?
そして最新版は、217ページです」
そのほか、各社の教科書も“脱ゆとり”の波を受け、軒並み増ページしているという。“重すぎるランドセル”は子どもの発育や健康に、問題はないのだろうか……。米国ハーバード大学元研究員でボストン在住の内科医・大西睦子さんは、次のように解説する。
「’10年のカリフォルニア大学の研究者らによる調査では、バックパック(日本のランドセルに該当)の負荷は、子どもの背中痛の原因となり、腰椎椎間板の変形などに影響する可能性が指摘されています。また、’12年のスペインの研究者らの報告では、調査対象のうちの60%以上が体重の10%を超えるバックパックを背負っている現状が明らかに。そして調査対象の約25%の子が年に15日以上の腰痛を経験していました」
日本の子どもたちと同様の悲鳴を前に、荷物の重量を法で制限する地域もある。
「’14年にカリフォルニア州では、小学生向けのバックパックの重量を制限する法案を可決しました。そのガイドラインでは、『子どもに体重の10%以上の重さのバックパックを持たせないようにする』とあります」