仮に幸福だと思っても、それは本物の幸福とは言えないでしょうね。幸せというものは公明正大じゃないといけないのですから……。
ところで今の自分は、恋愛したいのだけどトラウマがあってできない、という状態にいます。それでも生きていると、いろいろな誘惑、優しい感情を頂くことがございます。でも、ふたたび大航海へ出る気力はありません(笑)。第一、大航海だけが愛の道ではないことに、年齢のせいもありますが、気が付いてしまったのです。
今の私にとって、もっとも愛情を注いでいるのは息子です。無償の愛がいちばん健全ですよ。
先日、「面白くない人間になっちゃだめです」と、初対面の室井佑月さんに叱られました。もっと恋愛をして、創作のエネルギーを見付けてほしい、とハッパをかけられました。シングル同士ですからね、ありがたいお言葉です。
しかし、お恥ずかしい話、そうは言っても腰がなかなか上がりません。愛に走ることができる人は心底うらやましい。しかし、息子を眺めていると「ここに愛があるな」と思えてならないのです。自分は敗者じゃない、と思えてきます。