座間9遺体事件 白石隆浩容疑者が裏切った“家族の肖像”
卒業文集には《部活の練習の楽しい思い出がたくさんできた》《練習により体が強くなり、部活を通じて友達もできました》と綴っている。ただ、またしても彼を覚えている友人は少ないようだった。一家に転機が訪れたのは、8年ほど前だという。
「妹さんは都内の有名私大に進学したんですが、そのころ、奥さんも娘の世話をするために2人で家を出たんです。といっても、一人暮らしができない年齢でもないし、通えないほど遠い大学でもないので、別居の理由は他にあるんじゃないかと噂になっていました。今じゃ、妹さんも結婚して子どもも生まれたそうですが、両親の別居は続いています」
一方の白石容疑者は県立高校を卒業後、地元のスーパーに就職したものの2年あまりで退職。その後はパチンコ店のアルバイトなど職を転々とするが、長続きしなかった。
「定職につかない息子の面倒を見ながら、お父さんはボランティアもされていました。
東日本大震災の直後に、福島県の原発被害が激しかった地区にオートバイで駆けつけ、家屋の清掃をしていたそうです。『放射能は大丈夫なの?』と聞くと『マスクや防護服が用意されているから心配いらないよ』と言っていました」