受講者2万人超え!「認知症を防ぐ」女性社長に与えられた使命
大学卒業後、田舎の堅実な会社に就職し、単純な経理の仕事だけして、2年弱で寿退社。それからずっと専業主婦。その経歴で、起業なんてありえないと思うのが普通でしょ」
派遣の仕事で、パソコンの使い方を覚えた光岡さんは、近くの公民館でパソコン教室を始めた。’03年のことである。そのとき集まった7人が、全員シニアだったため、最初からシニア向けの教室として定着。現在の脳若トレーニングの原点になっている。
「生徒さんたちと話すうちに、パソコンの操作技術はもちろんだけど、講師や仲間とまた会いたくなるような、楽しい教室を目指そうと考えるようになりました。『覚えたことを忘れてもいいんです。
みんなでワイワイやりましょう』と、話していました」
テキストは、当時から、オリジナルの手作りだった。シニア生徒の反応を見ながら、わかりやすく、楽しめることを重視したテキスト作りの経験は、後の脳若の独自プログラムの基礎となっている。
’05年ごろから、光岡さんは、ただパソコンを使うだけではなく、元気な高齢者を増やす「介護予防」にならないかと考えるようになる。