“貧困いじめ”から救う…文京区「こども宅食」現場をルポ
だが、区内の「児童扶養手当」受給世帯は約700世帯、「就学援助」受給世帯は約1,000世帯に上り、こども宅食にも458世帯が応募した。「隠れた貧困」はここにも確実に存在する。渡辺さんは言う。
「日本の貧困の特徴は『相対的貧困』といわれます。周りの人ができることが、自分にはできない、そこがつらい。比較的余裕のある家庭が周りに多ければ、困窮している家、とくにひとり親家庭のお母さんは、余計にしんどい思いをします。子どもに惨めな思いをさせている自分を責め、周囲に同じ思いを共有する人はほとんどいない状況で、孤立を深めていくんです」
ママ友のなかには「あの家の子とは遊ばせないほうがいい、あとで何か起きたらどうするの」と、思いを共有するどころか、貧困を理由に、あからさまな嫌がらせをする人もいるというから驚きだ。
「今回、あるお母さんから『利用者同士で1年に1度でも集まれる機会が欲しい』という声が上がってきましたが、その気持ちはよくわかります。
収入格差が大きいママ友やPTAの友人たちとは、やっぱり話は合わない、でも合わせないといけない、そのつらさから解放されたいんです。そして、同じ境遇の者同士つながりたいんですよ」(渡辺さん)
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