スピードスケート高木美帆・菜那姉妹 父・恩師が語る対称的な素顔
菜那のジェラシーは並じゃない。彼女の原動力は美帆への嫉妬心だったんです」(東出監督)
バンクーバー五輪で、美帆は成績を残せなかった。1,000mで最下位、1,500mは23位。そんな妹を見て、変わったのは菜那だったと、東出監督は言う。
「バンクーバーで、菜那は大きく変わりました。それまで、美帆ばかり見てきたけれど、五輪には妹よりもっと強い選手が当たり前にいた。美帆を目標にしてもしょうがないと思ったんじゃないでしょうか」(東出監督)
それから時を経て、21歳になった菜那は、妹について、「去年ぐらいから、美帆は美帆だし、自分は自分と考えるようになって、一人の選手として妹を捉えられるようになりました」と話すようになっていた。
バンクーバーとソチ、2つの五輪を経て、互いの強みも弱点も、認め合えるようになった髙木姉妹。
ふたりそろってチームパシュートの主力選手となったこの4年間で、高木姉妹の絆はさらに強まった。それに呼応するように、記録も伸び続けている。平昌五輪は目前、期待は膨らむ。
「美帆も菜那と一緒なら、気を使わなくて済む。