第53回「小泉今日子の不倫関係発表で考える“夫婦問題のとらえ方”」
ただ、カッコイイと言ってよいのでしょうか。なぜなら2人はそれぞれの関係性について明言したものの、“今後の希望”は明言を避けているから。希望とは具体的にいえば今の関係を続けるか、離婚して一緒になるつもりなのかというスタンスです。
もちろん相手の主張と都合もあるので、希望どおり進む話ではないでしょう。しかし今現在どうなっているのかがうやむやのまま「付き合っています、責任は負います」とだけ発言するのは、発言力と決断力のある人が得をしてしまう気がしてならないのです。
もしこの「離婚もしないけど別れもしない」という“公認二股カップル”が認められたら、私たちはもう少し楽になれるのでしょうか。不倫問題を考えるうえで思うのですが、日本人はもしかしたら結婚に多くを求めすぎなのかもしれません。
恋愛関係、子育てのパートナー、心の支え、そして介護の相手。
昔は“家を守る”という使命のもと、すべてを夫婦で支え合ってきました。ただ最近だとそうしたものをどんどんプロへ委託し、負担を分散させるという流れができています。