杉咲花主演で「孤狼の血」シリーズの柚月裕子による同名小説を映画化した『朽ちないサクラ』より、特報映像とキャラクタービジュアルが解禁された。柚月裕子の「サクラ」シリーズのはじまりとなる「朽ちないサクラ」(徳間文庫)を原作とする本作は、県警の広報職員という、本来は捜査する立場にない主人公が、親友の変死事件の謎を独自に調査し、事件の真相と、次第に浮かび上がる“公安警察“の存在に迫っていく異色のサスペンスミステリー。この度、出演が明かされたのは、萩原利久、豊原功補、安田顕の3名。杉咲さん演じる主人公・泉を取り巻く警察官役で、本作の主要キャストとなる。萩原利久/磯川俊一役泉のバディ的な存在となる年下同期の磯川俊一には、主演作「美しい彼」シリーズでブレイクした萩原利久。泉への好意をポケットに隠しつつ、泉の調査を献身的にサポートする好青年役で、フレッシュな魅力を放つ。一連の事件を捜査する県警捜査一課の梶山浩介役には豊原功補。泉の上司で元公安の富樫俊幸を演じる安田顕は、いぶし銀の演技を見せ、静の富樫と動の梶山というコントラストが、2人のベテラン俳優の迫真の演技によって生み出されている。豊原功補/梶山浩介役併せて解禁となったキャラクタービジュアルでは、今回の一連の事件のキーワードとなる美しい満開の「サクラ」の中で不穏な表情で佇み、それぞれの心の葛藤と後悔の念を感じさせるキャッチコピーが添えられている。杉咲さん演じる泉は「信じてあげられなかった」、萩原さん演じる磯川は「大切な人を巻き込んでしまった」、豊原さん演じる梶山は「染みついた思想は、そう簡単には拭えはしない」、安田さん演じる富樫は「許される日がくるとは、思っていない」。ストーリー展開に大いに関わってくるこれらのキーワードも意味深だ。またこのビジュアルは、一年前の2023年3月末に、撮影現場の満開の桜の下で撮影された。安田顕/富樫俊幸役さらに、特報映像にて本編映像が初解禁。冒頭のナレーション「警察内部の闇を炙り出す、サスペンスミステリー」で始まる映像は、事件の真相に迫れば迫るほど翻弄されていく登場人物たちの切迫し、感情がかき乱される様を映し出している。【コメント】萩原利久磯川俊一役を演じました萩原利久です。今回作品を通じて、モノや景色、起こる1つ1つの出来事に対して、当事者なのか部外者なのか、はたまた環境なのか立場なのか、主観客観、人間社会において様々な視点を感じました。自分自身も演じた当時と今とでは全く異なる見え方に変化していることもあるかもしれません。でも、自分なりに向き合った現場で演者として身体で感じた緊張や刺激は鮮明に残っています。素晴らしい経験をさせてもらい、今もいき続けています。1人でも多くの方に観ていただけたら嬉しいです。豊原功補個々において大切にする思いと組織の論理。誰もが一個人であるはずが一体どこから権力と同化し真実を濁らせてしまうのか。人間の営みと社会の構造、つねに私の心にも横たわる深い問いがこの物語に描かれています。私が演じた梶山という男もまた警察という大きな組織の一員でありますが、このひとりの人間が生きる矜持と生きる問いを共に感じ、胸に携えて撮影に臨んだつもりです。本当のことはいつも見えづらくて、本当の言葉はいつも喉に詰まってしまいそうになるけれど、それでもしっかりとまっすぐな瞳でいることの強さを心に残してもらえたらと願っています。安田顕試写でこの映画を拝見したとき、その面白さに唸りました。登場人物の入り乱れる感情、秘める思惑、そして抱く決意。様々な表情が垣間見える作品です。これらの点が線となったとき、皆様の目に見えるもの・胸に届くものは異なるかと思います。その一方で、どのように届くのかが興味深いほど、この作品の受け取り方には数えきれない色があると感じています。原作・脚本・演出・出演者の皆様、何拍子も揃った臨場感を十分に味わえる仕上がり。原監督の手腕に脱帽です。是非、劇場でご覧ください。原廣利監督原作を最初に読んだ時に感じた見えない不穏な「空気」「匂い」がとても印象的でした。春の「サクラ」を魅せる事で登場人物たちに纏わる「空気」と「匂い」を感じて欲しいと思い全力で撮影しました。それぞれの「正義」が交錯する時に、物語は大きく動き出します。今回情報解禁になった、安田顕さん、萩原利久さん、豊原功補さんのそれぞれが目にする「正義」にもご注目下さい。杉咲花さんを筆頭に素晴らしい俳優部、スタッフと共に「朽ちないサクラ」を創り上げられた事を本当に誇りに思います。『朽ちないサクラ』は6月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:朽ちないサクラ 2024年6月21日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
2024年03月12日「華やかな芸能の世界で長く生きてきたので日常も華やかだと思われがちですが仕事以外はずっと家にこもっています。外食なんて年に3回くらい。旅行も行きません」2月27日放送の『紙とさまぁ〜ず』(テレビ東京系)で、こう答えたのは小泉今日子(58)。ゲスト本人の出演はないものの、事前に答えてもらったアンケート回答をもとに、お笑いコンビ・さまぁ〜ずがトークを繰り広げる本番組。小泉といえば、80年代を代表するトップアイドル。いっぽう最近では、「バラエティ番組には絶対出たくない」「確定申告バカらしい」といった私見が話題に。そんななか、意外な“私生活”を明かしたのだ。さまぁ〜ずから寄せられた「世間のイメージとのギャップは?」との質問に、「世間からは派手だと思われてるけど、実際は地味です」と回答した小泉。続けて、冒頭のように質素な暮らしぶりを打ち明けていた。さらに、こうも漏らしたのだ。「50代になってからはお酒を飲みに行くこともなくなりました。こんなことでよいのでしょうか?孤独死しそうで心配です」小泉の“独り身”を想起させるような言葉に、ネットでは《お一人になられたのでしょうか》《例の彼氏はどうしたのかな?》と心配する声が上がっていた。小泉には、公私ともに支え合うパートナーの豊原功補(58)がいたはずだが……。「小泉さんは’18年2月、前所属事務所からの独立を発表。その際に豊原さんについて《同じ夢を追う同士》としつつ、《一部の週刊誌などで報道されている通り恋愛関係でもあります》と公表しました。同時に豊原さんも記者会見を開き、自らの妻子とは別居状態にあることを告白。小泉さんとの不倫関係を認めていました」(芸能関係者)’18年6月には2年間の女優休業を宣言し、プロデューサー業に専念してきた小泉。同年10月に上演された舞台『またここか』では、仲良さげにロビーで肩を並べて挨拶していた。■献身的に豊原を支えてきたが、2人の間には次第に“隙間風”が吹くように……公然と愛を育んできた2人だが、小泉は豊原を献身的に支えてきた。「豊原さんは不倫公表によって、テレビ出演が激減しました。収入の大部分は小泉さんの『明後日』から支払われていた演出料や出演料で、いわば小泉さんが捻出したお金。その収入からお子さんの養育費などを払っていたため、豊原さんも金銭的に苦しかったそうです。小泉さんはそんな彼をサポートしようと、所有していた評価額3億円と言われた自宅マンションを売却。豪邸を手放してまで当面の活動資金を調達し、豊原さんの創作を支えていきたいと考えていたようです」(舞台関係者)だが次第に2人の間には、“すきま風”が吹くようになったという。本誌は’19年5月中旬、豊原が出演する舞台稽古が行われていた都内のスタジオで小泉を目撃。段ボールの運び出しや機材の搬入など、1人で裏方業務に奮闘していた。稽古が終わると小泉と豊原は老舗焼き肉店へ移動し、食事後の会計時は当然のように小泉が財布を出していた。しかし2人は、別々のマンションに帰っていったのだった。「この頃、豊原さんは小泉さんと同居していたマンションを出て、近くに部屋を借りたといいます。豊原さんが奥さんと離婚成立したのは’20年3月頃だそうですが、小泉さんとはすぐに再婚とはなりませんでした。同年2月に豊原さんや舞台関係者で小泉さんの誕生会が開かれましたが、この時も小泉さんは1人で帰宅していました。トーク番組で『孤独死しそう』と話していましたが、すでに破局している可能性もあるかもしれません」(前出・舞台関係者)小泉がプロデュースし、豊原が出演した舞台『青空は後悔の証し』が上演された’22年5月。この時も小泉と豊原は別々に劇場に現れ、バラバラに帰宅していった。現在は外食もほぼしなくなり、「孤独死しそう」と漏らした小泉。豊原との関係は果たして――。
2024年02月29日俳優の豊原江理佳が、大ヒット公開中の映画『リトル・マーメイド』のプレミアム吹替版で主人公アリエルの声を演じている。豊原は舞台や映画、ドラマなど幅広いステージで活動しているが、“声”だけでキャラクターを演じるのは初めて。だからこそ彼女は作品を徹底的に研究して“アリエルの声”を探っていったという。本作は、1989年製作のディズニーの傑作アニメーションをベースに新たな視点と解釈を交えてロブ・マーシャル監督が描いた実写映画。海の世界で暮らす人魚のアリエルが、陸で暮らす男性エリックに恋をしたことから、邪悪な海の魔女と契約し、声を失いながらも陸に上がって成長していくドラマが描かれる。現在、豊原は新国立劇場での舞台『楽園』に出演中。夏には次の舞台への出演も決まっている注目の俳優だが、本作ではアリエル役の女優ハリー・ベイリーの演技がすでにあり、そこに“声”だけで演技をしなければならなかった。豊原は「慣れないフィールドではあったので、収録前にはとても緊張しました」と振り返る。「以前にアニメーションを基にした舞台に出演させていただいた経験があったので、すでに存在しているキャラクターに自分を合わせていきながら、同時に自分なりの表現を入れていく感覚はありました。でも、実際に”声”だけで演じると……正直、あせりましたね(笑)だから監督の方に相談して、何度も収録もさせてもらいましたし、監督さんを信頼して『大丈夫ですよ』と言ってくださるまでは自分がベストだと思う演技をし続けようと思いました」そこで彼女は繰り返し作品を観ることから演技を探っていった。「とにかく集中して何度も何度も観ました。あまりにも何回も観たのでハリー・ベイリーの細かい表情までわかるようになりましたし、いまでは普通にこの映画とハリーの大ファンになっています(笑)」本作でアリエルは、海の世界から陸に上がるのと引き換えに大事な“声”を失ってしまう。陸の上でアリエルは言葉を喋れるわけではないが、豊原はこれらの場面でも丁寧に画面を研究し、演技に反映している。「アリエルの“セリフ”はないので、演じる上で手がかりになるのは、ハリーの表情のちょっとした変化や仕草だったりします。だから『ここで彼女が伝えようとしていることは何なのだろう?』と考えながら何度も観て、彼女の想いをキャッチした上で、自分の声で演じる。それも単なる“再現”ではなく、演技としてちゃんと中身のつまったもの、人の心がしっかりと込められたものにしたいと思いました。台本には“息”とだけ書いてありました。本作を演じたことで“人間の息”にこんなにもレパートリーがあるのだ、ということを学びました。戸惑いを感じさせる息もありますし、ドキッとして息をのむ時もあれば、ショックで思わず漏れる息もある……このシーン演じるまでは、人間の息にこんなにも種類があるとは考えていなかったですし、すごく勉強になりました」アリエルが声を失ったシーンでも豊原はアリエルを演じたハリー・ベイリーと共に演技しているのだ。「そうですね。でも、アリエルが声を失ったシーンは演じていて本当に楽しかったです。アリエルは陸に上がってからどんどん成長していきます。新しい世界に行き、新しい人たちに出会い、刺激を受けて、心の動きや変化が大きくなっていく。その部分を声には出せないのですが、しっかりと演じたいと思いました」アリエルは等身大で共感できる存在さらにアリエルが自分の声で話し、歌う場面では、単に上手く喋ったり、歌うのではなく “アリエルの声”を探っていったと豊原は語る。「収録前に、これまでアニメーションや舞台でアリエルを演じた方の声をたくさん聞いたのですが、ハリー・ベイリーさんの声はただ美しいだけでなく“神秘的”というか、まるで人間の声ではないような響きがあると感じました。劇中でも言われていますが、人魚の声は人を海に誘うような響きがあるのだと思います」その昔から多くの神話やおとぎ話で、海で暮らす不思議な種族が美しい声で人間たちを誘惑する場面が描かれてきた。人間が海に抱く雄大で美しいイメージ、同時に飲み込まれてしまうと戻ってこられない恐ろしさ……人間が海に抱くイメージが“人魚”にも引き継がれている。「アリエルは単に声が美しかったり、歌がうまいだけではなくて、その声には海の神秘的な部分や人を誘い込むような妖しさ、海のもつ少し恐ろしい部分を含んでいて、それこそが“アリエルの声”なのだと思います。海には不思議な魅力があって、人間が引っ張り込まれてしまうようなことは昔からあったと思います。アリエルはそういうつもりでは歌ってないと思いますが、人間が聴くと誘われて、引き込まれてしまう。そういう妖しさが少し入っているといいなと思いました。だから自分が演じる上でもその部分をちゃんと声で表現したいと思いましたし、歌うシーンでも“歌い上げる”のではなく、声が透き通っているイメージをいつも持っていました」豊原は人間ではない“人魚の声”を探って丁寧に演技を積み重ねる一方、人魚という架空の存在だから描ける“共感”も大事にしたようだ。「アリエルはディズニー作品の主人公の中で最も等身大で共感できる存在だと思います。人魚ではありますが、自分の好きなものを集めてみたり、自分の行きたい世界に行くためにがんばってみたり、共感する要素がたくさんあります。シンデレラや白雪姫やジャスミンは『こうなれたらいいな』という憧れがあるのですが、アリエルは『これは自分だ!』と思えるし、自分を投影しやすい存在であると、演じてみて改めて思いました。だから演じていても共感することが多くて『このシーンのアリエルの気持ちは、私があの時に感じた気持ちだ!』ってことばっかりでした。アリエルは人魚という架空の存在だからこそ、その存在や感情を“象徴”として見ることができるのも大きいと思います。収録中はずっと共感していましたね(笑)」人魚のアリエルにしかない魅力と声、人魚という存在だからこそ私たちが抱く共感や親近感。このふたつの側面を豊原は演技で丁寧に追求したようだ。「この映画で私が一番好きなのは、アリエルがエリックの部屋を訪れる場面です。海で暮らしているアリエルは自分の好きなものを自分だけの部屋でコレクションしていたわけですが、そんな彼女が陸にあがって、エリックが航海の中で集めてきたコレクションの部屋に入る。エリックは“くだらないものばかりだろ”と言いますが、アリエルは“私にも同じような部屋があるの”という表情をします。そこがもう本当に好きで!エリックとアリエルはまったく違う世界で暮らしてきたのに、同じような部屋をもっていて、同じ想いを持っているふたりが出会って愛し合う。この映画では、単なる恋愛のドキドキだけじゃなくて、価値観だったり、フィーリングの合う関係としてふたりが描かれています。種族の違うエリックとアリエルがなぜ惹かれあうのか? 人が愛し合うことの素晴らしさが説得力をもって描かれている。その点もすごく好きです!」『リトル・マーメイド』公開中(C)2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2023年06月22日映画『リトル・マーメイド』(6月9日公開)の公開を記念した“リトル・マーメイド”フェスが6日、都内で行われ、日本語吹替版声優を務めた豊原江理佳(アリエル役)、木村昴(セバスチャン役)、海宝直人(エリック役)、浦嶋りんこ(アースラ役)、高乃麗(スカットル役)が出席した。本作は、1991年にディズニーアニメーションとして公開され世界中で大ヒットを遂げた不朽の名作『リトル・マーメイド』の実写映画化版。美しい歌声を持ち、人間の世界に憧れる人魚アリエルが、海の魔女アースラと、自分の声と引き換えに3日間だけ人間の姿になるという取り引きをしてしまったことから起こる大騒動を描く。5月26日に全米公開を迎えると、初週の3日間で興収約9500万ドル(※Box Office Mojo調べ)を超える大ヒットスタートを切り、全米映画批評サイト RottenTomatoes(オーディエンススコア)では95%という高得点を記録している。この日は、“フェス”ということで、豊原の「パート・オブ・ユア・ワールド」で幕を開けると、海宝が実写版描き下ろしとなる「まだ見ぬ世界へ」、浦嶋が「哀れな人々」、木村と高乃がデュエットで「キス・ザ・ガール」を披露した。豪華『リトル・マーメイド』メドレーに会場が大いに盛り上がると、豊原は「お客さんのペンライトが海みたいで、歌っている間、海の中にいるようでした」と興奮気味に語る。木村も「『リトル・マーメイド』の世界が表現されているようなステージでした」と感無量な表情を浮かべた。ヴィラン・アースラになり切って歌った浦嶋は、「ここにいる人たちみんな哀れなんだと思って歌いました」と劇中のアースラ同様、憎まれ口。そんな浦嶋の発言に木村が「みんな逃げろ!」と突っ込みを入れると、会場からは大きな笑いが巻き起こった。さらに豊原も「お話しする口調もアースラですね」とトークを展開すると、浦嶋は「それって、褒めているのよね」とアースラになりきりぴしゃり。さらに大きな笑いに包まれていた。大盛り上がりのフェスの最後を締めくくるのは、キャスト全員で歌う「アンダー・ザ・シー」。『リトル・マーメイド』を代表する陽気な楽曲に、ダンサーたちも加わり大盛り上がり。豊原は「あと3日で公開になります。収録してから早く皆さんの元に届けたい一心でした。きっと楽しんでいただける作品になっているので、楽しみにしていてください」と力強く映画をアピールしていた。
2023年06月06日『美女と野獣』『アラジン』のディズニーが贈る最新作『リトル・マーメイド』の主人公・アリエル役の吹替版声優に、ミュージカル界のニュースター・豊原江理佳が決定。声優発表時のサプライズ動画とともに吹替版予告編が解禁となった。これまで実写版のディズニープリンセスの吹き替えといえば、『美女と野獣』では昆夏美(ベル役)、『アラジン』では木下晴香(ジャスミン役)が務めるなど、圧倒的な歌唱力を持つミュージカル俳優が担当してきた。『リトル・マーメイド』のアリエル役にも大きな注目が集まっていた中、この度、自分を信じ、心の感じるままに新しい世界へ飛び出すアリエルに抜擢されたのは、ミュージカルやドラマで活躍中の豊原江理佳。2008年にミュージカル「アニー」でアニー役を務めデビューしたことで注目を集めた彼女は、その後ニューヨークに単身留学し本格的に演技を学び、舞台「ピーター&ザ・スターキャッチャー」やミュージカル「The Fantasticks」「ザ・ビューティフル・ゲーム」などの話題作に出演。その歌声で多くの人を魅了している。アリエルを演じるハリー・ベイリーからのサプライズメッセージに号泣今回、声優オーディションの再面談があるとして、スタジオに呼ばれた豊原さんにサプライズ報告を実施。スタジオに入った豊原さんは笑顔を見せつつも、緊張感漂う空気の中、モニターに『リトル・マーメイド』の映像が流れた後、「アリエル役豊原江理佳様に決定!!」というテロップが表示されると、嬉しさのあまり言葉も出ないほどに号泣。涙が止まらない豊原さんに、吹き替えの歌唱監督と台詞監督より花束と台本が渡され、「アリエルの可憐さや好奇心、品の良さが全部(豊原さんの)声にのっていた」「台詞にもとても心がこもってました」と太鼓判を押される場面も。さらには本国のアリエル役であるハリー・ベイリーからも「アリエル役おめでとうございます!あなたの素敵な歌声と共に、日本の皆様に『リトル・マーメイド』の魅力が届くことを楽しみにしています。自分を信じて飛び込んでいけば、あなたはきっと沢山の人の心を動かせると思います」とお祝いメッセージも届くと、豊原さんは再び感極まった様子。幼い頃からアニメーション版やブロードウェイの舞台版を観るなど『リトル・マーメイド』が好きだという豊原さん。サプライズ発表直後のインタビューでは、「本当に(アリエル役を)強く望んでいました。やりたかったので、今も信じられないですね。嬉しいとか、びっくりしたという感情もまだ湧かないくらい感激しています」と今回の大抜擢について笑顔でコメント。さらに、本作品を象徴する名曲「パート・オブ・ユア・ワールド」については、「アリエルが人間の世界に行きたいという強い憧れを一番に感じます。私達も強く感じることのある気持ちだと思うので、共感できるし、(映像の中でも)そこに手を延ばしていくアリエルが凄く印象的です」と、歌を通して自分の心に真っ直ぐなアリエルへの共感の気持ちをコメント。映像中には、切なくも力強い歌声が響き渡る日本語版「パート・オブ・ユア・ワールド」も初公開された。『リトル・マーメイド』は6月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リトル・マーメイド(2022) 2023年6月9日より全国にて公開© 2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2023年04月18日東京都世田谷区内にある小劇場の入口に立っていたのは小泉今日子(56)だった。この日は舞台稽古があり、プロデューサーとして、出演する俳優を待っていたようだ。やがて現れたのは、サングラスをかけ、ポケットに手を入れて歩く豊原功補(56)。小泉は彼を劇場に迎え入れた。今年デビュー40周年を迎えた小泉は2月から3月にかけて31年ぶりの全国ホールツアーを開催した。「’18年には、プロデューサー業に専念するために、女優業や歌手業は、しばらく休養すると発表したことも話題になりました。しかし今回の全国ホールツアーでは、変わらぬ歌声でファンたちを魅了したのです」(スポーツ紙記者)“もう一度キョンキョンとしてファンの前に!”、そんな意気込みを見せたツアーのいっぽうで、彼女は裏方としても励んでいる。「彼女がプロデューサーを務める舞台『青空は後悔の証し』が東京・大阪で6月まで公演予定です。作・演出は岩松了、出演は風間杜夫(73)、石田ひかり(49)、豊原と、小劇場では珍しい豪華布陣。終演後は、お客の見送りのために、小泉本人もスタッフといっしょにロビーに立っています。また劇場内アナウンスも彼女が担当するという力の入れようなのです」(前出・スポーツ紙記者)’18年2月に、妻子のあった豊原との恋愛関係を公表し、猛批判を受けてから4年。充実した日々を送っているように見える小泉だが、彼女を知る演劇関係者は次のように語る。「現状が彼女が目指していた理想の状況かといえば、そうとも言えないと思います。不倫公表当時、豊原の離婚が成立した後に、2人は再婚するとみられていました。昨年に豊原は離婚し、6月には財産分与としてマンションを妻に譲渡しています。それから1年がたちますが、再婚という話は聞こえてきません」本誌が目撃した日も、2人はそれぞれ劇場に現れ、バラバラに帰宅している。「また小泉が“同じ夢を追う同士”と公言している豊原の演劇界での評価もけっして高くはありません。映画『ソワレ』は豊原と小泉が2人でプロデュースしたことで話題になりましたが、興行的には成功しませんでした。また現在公演中の『青空は後悔の証し』も、豊原の演技はほとんど話題になっていません。小泉が必死になっているだけに“空回り感”が際立つのです」小泉が劇場で浮かべている満面の笑みは、“後悔は見せないという証し”なのか。
2022年05月27日俳優の豊原功補(55)が離婚していたと3月31日に報じられた。「NEWSポストセブン」によると、離婚を認めた豊原は「話し合いがきちんとされて、円満離婚ということですか」との問いに「はい、もちろんです」と答えたという。15年3月、小泉今日子(55)との交際がスクープされた豊原。「NEWSポストセブン」によるとこの時期を境に、豊原は前家族との別居を始めたという。「小泉さんは15年、所属事務所とは別に個人事務所『明後日』を立ち上げました。その際、豊原さんは“相談役”となり、以来2人でいる姿が頻繁に見かけられるように。豊原さんの個人事務所と同じ場所に彼女も事務所を置くなど、“よきパートナー関係”を築いていったのです」(芸能関係者)本誌は16年12月、2人の居酒屋デートを目撃している。小泉が「こういう風にしていきたい!」と演技論を熱く語ると、豊原も「それならこうしたほうがいいんじゃないの?」と応酬。侃侃諤諤の様は、絆の深さが伺えた。「16年末頃、豊原さんはすでに小泉さんの自宅を出入りしていました。そして17年5月には小泉さんがプロデュースする芝居噺『名人長二』で、企画・脚本・演出・主演の4役に挑戦しています」(前出・芸能関係者)そして18年2月、小泉は事務所からの独立を機に「豊原功補氏は同じ夢を追う同士だと思っております」「一部の週刊誌などで報道されている通り恋愛関係でもあります」と“交際宣言”。本誌は同年10月に上演された舞台『またここか』で、2人がロビーで肩を並べて挨拶している姿を目撃している。■小泉は豪邸売却。焼き肉代も彼女持ち公私共に良きパートナーとなった2人。しかし、苦境に立つこととなった。「不倫公表の影響で、豊原さんはテレビ出演の依頼が激減。収入はこの3年でかなり減ったといわれています。離婚が成立していなかったため、ご家族の生活費やお子さんの養育費なども払っていました。さらに彼の収入の大部分は、小泉さんの『明後日』から支払われている演出料や出演料だったんです」(小泉の知人)そこで、小泉は大きな決断を下したという。「豊原さんは“創造の世界はもっと自由であるべき”とかつて経済誌で語っていました。金欠苦に耐えながらも自由な創作を目指し、近年では映画製作にも挑戦。新たな夢を追いかけることとなりました。そんな彼の情熱をサポートしようと、小泉さんは都心の一等地に所有するマンションを3億円で売却しました。部屋の広さは190平方メートルと聞いています。豪邸を売り払ってでも、当面の資金を調達したかったそうです」(前出・小泉の知人)本誌は19年5月、2人の焼肉デートを目撃している。食事が終わると、タバコを一服する2人。沈黙の時間も自然なもので、長年連れ添った夫婦のような雰囲気だった。そして会計時、財布を出したのはやはり小泉だった。また、ある舞台関係者はこう語る。「楽屋で豊原さんが、ふと『飲み物がなくなったなぁ』と漏らしたんです。すると、すかさず小泉さんが財布から千円札を出して『私の分もこれで買ってきて』と……。すごく自然で、お金のことは小泉さんが全部面倒をみているんだな、と思いました」豊原の離婚という一区切りを迎えた2人。これからは、果たして?
2021年04月01日かねてから不倫関係にあった女優の小泉今日子さん(55)と俳優の豊原功補さん(55)。5年以上にわたるパートナー関係のなか、昨年に豊原さんの離婚が成立したとポストセブンが報じました。2人の関係は15年にスクープされ、ほどなくして豊原さんは別居をスタート。18年には小泉さんは文書で、豊原さんはその翌日に会見を開くといった形で、異例の不倫宣言をしました。そして2年の月日が流れ、昨年に離婚が成立したというのです。小泉さんは当時の文書で「不倫は罪」と言い切ると同時に、その罪を背負って生きていくと話しており、潔い行動には一部の女性からの支持を集めました。しかし改めてみるとこの不倫。“円満離婚”(豊原さん談)とはいえ、淡々とコトが進んだようにも見えません。またそうした背景を加味すると、改めてキョンキョンが持つ“3つの強さ”が見えてくるように思うのです。■3年別居、交際から5年で離婚が意味するもの今回、時系列で2人の関係の変化を追いかけていくと、以下のようになっています。・交際から最低2年後に別居をスタート(2015年)・別居から3年目にして不倫宣言(2018年)・別居から5年目にして離婚成立(2020年)厚生労働省の「離婚に関する統計」データによると、別居後離婚する夫婦のうち82.5%は“別居期間が1年未満と短期”で離婚という選択肢を取っているといいます。これを踏まえると、小泉さんと豊原さんの離婚までの道のりはかなり長かったのが分かります。離婚協議が長期化する理由の多くは財産や親権、慰謝料の折り合いがつかず平行線をたどることが多いようです。豊原さんは女性セブンの記者の問いかけに対し、円満離婚であることを認めたといいます。たしかに結果だけみたらできることをして協議離婚を成立させたのでしょう。ただ、これを“円満離婚”と言って良いものなのでしょうか。■小泉今日子が見せた3つの強さ約5年にわたる不倫、そして離婚までの道のり。「キョンキョンらしくてカッコ良い」という印象を抱く方もいるようです。ただ個人的には彼女の一貫した態度に、他者をも黙らせる“強さ”が見えた気がします。【1】不倫を隠さないという強さ芸能人の不倫報道が相次ぐ昨今ですが、「不倫を隠さない」という選択肢を取った方は意外にも多くありません。「不倫関係にあります」とハッキリ明言した人を上げるなら、彼女以外いないのではと……。これはつまり関係性が自分の弱さや一時の気の迷いではないと言い切ることであり、また自分で罪を背負うと発言することは批判の声をある程度排除させる効果があります。どんな社会的制裁が来るかは予想不可能な部分もありますから、これは本当に「潔さ」という強さがあるのかもしれません。【2】バレても社会的地位を失わない強さ時期を合わせたわけではありませんが、不倫宣言後の小泉さんは会社や劇団運営などといった裏方業をメインとして活動しています。そもそも15年に不倫報道が出てから18年までも、女優として仕事を途切れず行っていました。不倫発覚後に干されるのは今の芸能界ではありがちな流れです。不倫交際宣言後もなお“自分らしくできることをやり続ける場所”を確保する彼女には、女優という立場以上に社会人としての強さを感じます。【3】離婚まで徹底して関係を続ける強さそして、昨年の離婚成立。本気だろうが遊びだろうが、本人の気持ちがどうであれ、5年付き合って離婚成立まで待つという選択はかなり忍耐も必要なこと。容易なことではありません。一般的に不倫が長期化すると先々の不安感に意識が向き、気持ちが焦ったり途切れたりして関係悪化していくカップルは多いです。だからこそ離婚まで走りきったという結果は、それが良い悪いかは別として、すごく強いことなのではないでしょうか。3つの強さと書きましたが、もちろんこの強さが良いか悪いかは別です。ただ不倫をするならここまで徹底する強さがないと、本来はしてはいけないことorしたら本人も傷つく結果が待っている、ということです。この3つの強さ、あなたは憧れますか?それでも彼女を、許せないでしょうか。(文:おおしまりえ)
2021年03月31日A New Musical『ゆびさきと恋々』が6月4日(金)から13日(日)に渡り、本多劇場で上演される。この度、本作より豊原江理佳演じる主人公・雪と、前山剛久演じる先輩・逸臣のビジュアルが公開された。さらに両者以外のメインキャストからコメントも到着している。本作の原作は「第11回ananマンガ大賞」など数々のマンガ賞を受賞し、記録的重版で話題を呼んでいる漫画家ユニット・森下suu作の少女マンガ『ゆびさきと恋々』(講談社「デザート」連載)。累計100万部突破を目前に控える人気コミックスだ。物語は聴覚障がいのある女子大生・雪と世界を飛び回る先輩・逸臣のピュアなラブストーリー。脚本は、オリジナル作品から海外作品の翻案・上演台本まで幅広く手掛け、物語や人物を生き生きと丁寧に紡ぐ飯島早苗が務める。音楽は「日本アカデミー賞」優秀音楽賞受賞、『日本の歴史』や『ショーガール』等の三谷幸喜作品をはじめ、数々の舞台・映像で心躍り記憶に残る音楽に定評のある荻野清子。演出には『Shakespear’s R&J』、こまつ座『どうぶつ会議』等で劇場を特別な空間に変え、好評を博した新鋭・田中麻衣子があたり、胸キュン必至の新しいミュージカルを作り上げる。主人公・雪役には、1月上演の音楽劇『ピーター&ザ・スターキャッチャー』での天真爛漫な演技が注目を浴びた新進のミュージカル女優・豊原江理佳。逸臣役は『刀剣乱舞』、『ヒプノシスマイク』等の2.5次元作品で人気を誇り、『No.9』や8月にはミュージカル『王家の紋章』など大劇場への出演も控える前山剛久が演じる。さらにアンサンブルキャストや、オリジナルミュージカルを創り上げるオールスタッフも決定。演劇界の第一線で活躍するクリエイティブスタッフ陣に加え、手話をひとつの言語として活動する俳優の三浦剛、自身も聴覚障がいを有する女優の忍足亜希子が手話指導として参加する。さらに音楽はピアノ(森本夏生)とチェロ(白神あき絵)の生演奏に決定し、雪たちの世界に彩りを与えてくれるだろう。りん役・林愛夏少女漫画のミュージカル化とお聞きして、「ゆびさきと恋々」の繊細な内容をどのように表現出来るのかとても楽しみです!お客様に作品の魅力をお届け出来る様に頑張ります。りんとの共通点は友達には恋愛のアドバイスができるのに自分のことになると不器用なところだと思います。そんな友達想いのりんの恋も楽しみです。声の壁を超えて繋がる2人の幸せを願って、可愛いくてひたむきな雪を全力でサポートします!エマ役・青野紗穂今回エマ役で出させていただきます!本当にありがとうございます。今まで参加したことのないキュンキュン作品に今から緊張しています。雪と逸臣。逸臣に恋をするエマ。エマに片思いの心。日々の中で雪のような障害を持った子と接する事もあるとおもうのですが、実際どう接するのが正解なのかとか、相手はどう思ってるのかとか、キュンキュンなシーン以外でも沢山考えさせられる舞台になると思っています。「世界は広いですか?」と言う 1 話に出てきた雪の言葉が、沢山の意味に解釈できるような素敵な世界観を作れるよう頑張ります!人との繋がりや、コミュニケーションの取り方など、改めて大事にしようと思える作品だと思います!とっても楽しみです!皆様に会える日を心待ちにしています!桜志役・池岡亮介『ゆびさきと恋々』は、とても表情豊かで魅力溢れるキャラクターばかりです。気持ちを伝えることの難しさ、大切さを感じる日々...…。どんなに不器用だろうが、どれだけ拙かろうが懸命に想いを届けようとする登場人物たちに是非会いに来て下さい。大いにキュンキュンしていただけたら嬉しいです!心役・宮城紘大皆さま初めまして。心役の宮城紘大です。色んな言葉や想いが飛び交う今のこのご時世で、こんなにメッセージ性のある作品に出演出来ること。本当に幸せです。原作を読みましたが、繊細な描写、登場人物の心の中の想いが凄く素敵で僕自身この作品のファンになりました。素敵なキャストの方々と共演出来ること。そしてミュージカルに出演した経験がまだ少ない僕ですが精一杯この作品の一部になれるよう精進します。よろしくお願いします。京弥役・上山竜治コロナ禍で直接顔を合わすことが難しい中、大切な家族や友人とどうやって心を繋げることができるかを模索し続けました。原作では障害を抱えながらも言語を超え、想いを届けようと奮闘する登場人物達に共感し、とても感情移入しました。舞台上で懸命に生きる僕らをぜひ楽しみにしていてください。■舞台情報A New Musical『ゆびさきと恋々』6月4日(金)~13日(日)会場:本多劇場チケット:8,800円(全席指定・税込)※未就学児入場不可4月17日(土)一般発売開始3月24日(水)よりチケット先行予約受付開始
2021年03月24日豊原功補と小泉今日子が映画初プロデュースを務めていることでも話題の映画『ソワレ』が8月28日に公開された。偶然出会い、ある事件をきっかけに始まった、青年と若い女性の逃避行を綴る本作の主演は村上虹郎(芋生悠とのW主演)。2014年の映画『2つ目の窓』での主演デビュー以降、他にない存在感で走り続ける村上が、本作でも観客の目をくぎ付けにする。役者になる夢を持ちながらも鳴かず飛ばずの毎日を送っていた翔太を演じた村上が、かつては身を任せていた感情的なシーンも、“新しいステージ”に入った今は、「自覚的でなければならない」とコントロールのもとで演技していること、最初はそれほど興味を持っていなかった役者業への思いの変化などを語った。○■無自覚な人物を自覚的に演じる『ソワレ』はとても重厚感のある映画です。決して明るい作品ではないけれど、ただ暗いわけではなく、光はある。こういう世界があるんだと気づかせてくれます。僕が演じた翔太はとても愚直で、いろいろなことに対して無自覚。そこを、演じる側としては自覚的にやらないといけないと思いました。今回、そこを特に意識しましたが、この“自覚的に”というスタンスは、どの役を演じているときもそうでないといけないと思っています。芝居をしていて「あの時の記憶がない」みたいな、いわゆるゾーンに入るといったこともないことはないし、それはそれでかっこいいけれど、でも僕は、それってダメでもあると思うんです。計算してその上にいかないといけないのに、飛んじゃっているのだと。○■“やってやったぜ感”から新しいステージへ翔太の感情が爆発するシーンも、コントロールしています。当然難しいです。役に生きることに集中して飛び込むことのほうが楽だし、タガを外せば“やった気”にはなるんです。「おれ、イケたっしょ」みたいな(笑)。でもそれが結果的にいい芝居になっているかは別なんです。もしかしたら自分の中でも、“やってやったぜ感”ではなく、自覚的であることの、新しいステージに入っているのかもしれない。それは舞台の経験も大きいのかなと思います。僕らの仕事は数値化できない。タガが外れていようがいまいが、限界突破していようが冷静だろうが、数字として分析できるわけではない。自分がOKだと思っていなくても監督がOKを出すこともあるし、でもそれをお客さんが違うと思うこともある。だからこそ、自覚的に、コントロールする必要があると思います。○■現場に飛び込んで、映画という文化に惹かれた翔太は売れない俳優で、世に出たいと思っています。一方、僕は河瀨直美監督の映画『2つ目の窓』で主演デビューしましたが、俳優という仕事を目指していたわけでも、すごく好きだったわけでもありませんでした。通っていた学校(シュタイナー学園)の教育スタンス上、メディアが禁止だったので、そもそも映画もさほど観ていませんでしたし。父(村上淳)の繋がりから、今回、アソシエイト・プロデューサーを務めている小泉今日子さんだったり、竹中直人さんや廣木(隆一)組の方々などには、子どもの頃から面識はありました。それこそ河瀨監督も。でも顔は知っていても、その人たちがどんな思いで、何をどう作っているのかは、何も知らなかったんです。そこから飛び込んで、映画を、現場を知った。僕は、俳優業に惹かれたというより、映画という文化に惹かれたんです。○■俳優業にハマったのは、悔しかったからそれが、役者そのものにハマっていった。理由は悔しかったからです。出来上がった映画で自分を見て、「なんだこいつ、下手くそだな、サイテーだな」と思ったんですよ。それで「次やったら、もうちょっとよくなるはずだ」と。一番ダメなやつです。ギャンブルと一緒。「次はイケるでしょ」みたいな(笑)。今もまだまだですが、10代から20代に入って、俳優として少しは作品を重ねてきました。でも、その気持ちは変わらないです。毎回自分を見て「サイテーだな」と思いますね。勉強のためと取材のために、自分の作品を観るようにしていますが、本当は見たくないです。悔しくなるだけなので(笑)。○■「誰々と共演だ!」と単純にミーハー心がうずく「次こそは」という気持ちもそうですが、俳優という仕事にハマっていったのは、魅力的な人たちとの出会いも大きいです。僕は本当に現場に恵まれているので。そうした方々との出会いから、「この世界って面白いな」と自然に思うようになっていきました。あとはミーハー魂も大きい。僕は芸能一家出身のように言われますが、僕の半分くらいは生まれ育った“田舎”で構成されているので、ミーハー心もしっかり植え付けられているんです。だから今でも「うわ、誰々と共演だ! 会える!」と単純に思ったりしています。まあ、そういう感じは隠しますけど(笑)。○■高校時代の留学は、自分にとって逃避行だった今は海外にも興味があります。翔太とタカラ(芋生)は逃避行することになりますが、僕も逃避行と言えるような経験があるんです。高校時代に留学して。あれは、いわば逃避行ですね。親のすねをかじった超贅沢な逃避行。日本という国から、自分の社会から逃げたんです。大義も夢も目標もなかった。英語もギリギリそこで暮らせればいいレベル。だいたい話せるわけないんです。日本語でも話せないのに。国語力がないのに自分の意見を言えるわけがない。今になって国語や文学を学んでいます。次に海外に行ったら、価値観も宗教も含めて、違いについて語り合いたい。だから今度は、もっと自分のレベルを上げてから行きたいと思っています。言ってしまえば役者業だって、すべて国語、文学、人間学に繋がっていると思いますね。(C) 2020ソワレフィルムパートナーズ■プロフィール村上虹郎1997年3月17日、東京都生まれ。2014年、河瀨直美監督の『2つ目の窓』でデビューし、映画初主演を果たす。これまで、『ディストラクション・ベイビーズ』『武曲 MUKOKU』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『ハナレイ・ベイ』『銃』ほか多数の作品に出演。公開待機作に『燃えよ剣』『佐々木、イン、マイマイン』などがある。望月ふみ 70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビュー取材が中心で月に20本ほど担当。もちろんコラム系も書きます。愛猫との時間が癒しで、家全体の猫部屋化が加速中。 この著者の記事一覧はこちら
2020年08月29日豊原功補さんと小泉今日子さんの初プロデュース映画『ソワレ』に出演する村上虹郎さんと芋生悠さんに、制作の裏側を聞きました。映画の力に、魂が震える。出逢ったばかりの男女の逃避行。役者を夢見ながらもオレオレ詐欺の片棒を担いでいる岩松翔太と、父親から虐待を受けてきた山下タカラ。苦しみを抱えてもがいていた二人が出逢い、ある事件をきっかけに衝動的な逃避行をはじめたことから、それぞれに「生きる理由」があることを見出していく。豊原功補さんと小泉今日子さんの初プロデュース映画は、ふたりがその才能に惚れ込んだ外山文治監督の繊細な映像表現が、“映画”を観る幸福も味わわせてくれる感動作。芋生悠さんが演じるタカラ役のオーディションは、翔太役の村上虹郎さんも立ち会った。村上:選ぶ側で参加するのは初めてだったので、正直、楽しかったです。タカラは自発的なものがないように見えて、パワーを内包していなきゃいけない難しい役。一緒に演じていて、芋生さんからはそのパワーが強く伝わってきた。芋生:そのときが初対面だったんですけど、純粋に楽しくて。その日、私が最後だった?帰りに村上さんがひと言、「また」って。また会えるかもしれないって嬉しかった。村上:俺が?覚えてない…。全員に言ってたかも(笑)。話、作ってないですか?芋生:作ってないです(笑)。タカラという役は結構大変なシーンもある。そこに引っ張られて壊れてしまうのが怖かったので、撮影では役に入り込むというよりは、タカラに寄り添って一緒に歩けたらいいなと思ってました。村上:翔太は翔太で厳しい状況にあるけど、見ていても辛いシーンはタカラのほうが多いから。芋生:もし自分のせいで撮影が止まったらと、最初は怖かった。でも、監督さんはじめ、みんなが見守ってくれているという信頼関係があったので、私たちは本能のまま、和歌山の土地を走り続ければよかった。村上:俺はクランクインの日に体調壊して、迷惑をかけてしまったけど。どの地方に行っても1~2日はちょっと調子悪いから、今回は2日前に入ってたのに、クランクインがいちばん調子悪いっていう。主演のくせに何してるんだ、俺は。芋生:村上さんがうなだれてる写真が監督さんから送られてきた(笑)。村上:舞台で小泉さんと豊原さんとご一緒したときも、千秋楽に倒れたんですよ。外山監督とは以前短編でご一緒させていただいたことがあって。これは主人公が逃げる作品ですけど、外山監督は何からも逃げずに、丁寧に向き合ってる。ストーリー自体は仕掛けはあるけれども、どんでん返しがあるサスペンスではない。じゃあ、何を観るかっていうと、作家性やキャラクターや、そこに映ってるもの全部。そこに観てくれる人たちの想像力をちょっとお借りしないといけない。僕もそういう映画が大好きですけど、集中力は必要ですよね。芋生:撮影はドキュメンタリータッチと言われていたんですけど、わりと映画的だなって途中で感じてた。村上:二人の感情を影で見せたりとか、ギミックを使うシーンも印象的で、外山さんの新たな一面を知った感じ。“ザ・ソワレ”という幻想的なシーンでは、美術さんをはじめみんなの気合がひときわすごかった。芋生:ソワレはフランス語で「夜会」とか「夜明け前まで」の意味ですよね。でも、このタイトルには、景色も変わらないような暗い道をずっと歩いてきた子たちが、誰かがそばにいることや自分の足でちゃんと歩けるようになることで、景色が変わるというか、違う明日を迎えることができるという意味があるのかなって。今、大変な時代だからこそ、光を見つけられた子たちに勇気づけられる映画になった気がする。村上:確かに俺自身も面白い映画に出合うと、観ながら、俺だったらどうだろうって考える。結果、大事な台詞を聞き逃したりするんだけど。芋生:めちゃわかる。ほんと自分を見つめ直す感じになるよね。村上:ただ、俺はあまり「ソワレ」の意味は意識せずに演じてた。最初はまったく違う仮題が付いていたので、タイトルに託された意味も豊原さんのインタビューで知ったくらい。芋生さんはちゃんと説明されたんだね、プロデューサーのおふた方とよく飲んでるから。芋生:お酒が好きなので(笑)。村上さんはあまり飲まないですよね。村上:だから、俺のほうが付き合い長いのに誘われない。作品には呼んでいただいてるけど(笑)。『ソワレ』故郷の高齢者施設で演劇を教えることになった翔太と、そこで働くタカラ。出逢ったばかりの二人は、ある事件を機に衝動的に逃避行に出る。監督・脚本/外山文治出演/村上虹郎、芋生悠ほか8月28日よりテアトル新宿ほか全国公開。©2020ソワレフィルムパートナーズむらかみ・にじろう1997年3月17日生まれ。主演を務めた河瀬直美監督の『2つ目の窓』(‘14年)で映画デビュー。外山文治監督とは短編『春なれや』(‘17年)で顔を合わせている。映画『佐々木、イン、マイマイン』は11月27日公開。『燃えよ剣』が公開待機中。シャツ 参考価格¥49,000パンツ 参考価格¥67,000(共にMAGLIANO/Diptrics TEL:03・5464・8736)いもう・はるか1997年12月18日生まれ。『バレンタインナイトメア』(‘16年)で映画デビュー。ヒロイン役を務めた映画『#ハンド全力』が公開中。映画『HOKUSAI』が公開待機中。豊原功補演出の『後家安とその妹』(‘19年)では舞台女優としての力量も発揮。イヤリング¥1,880バングル¥2,280リング¥2,680(以上ROOM)その他はスタイリスト私物※『anan』2020年9月2日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・望月 唯(村上さん)末吉久美子(芋生さん)ヘア&メイク・Yoshikazu Miyamoto(村上さん)YOUCA(芋生さん)取材、文・杉谷伸子(by anan編集部)
2020年08月28日豊原功補、小泉今日子、外山文治監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回目プロデュース作品『ソワレ』の公開日が8月28日(金)に決定。村上虹郎&芋生悠の逃避行を映した場面写真9点が一挙に解禁された。今回解禁となる場面写真の数々は、翔太(村上虹郎)とタカラ(芋生悠)、2人の様々な表情を切り取ったもの。悲しげな表情で下を向き、切ない感情を強く訴えかけてくる翔太の姿や、強い意思を感じさせる瞳でしっかりと前を見据えるタカラが映し出されている。そのほか、夏祭りに向かう予定だったタカラが浴衣姿のまま、翔太とともに逃避行へと走り、電車に乗って街から離れようとする一瞬や、どこかも分からない街にたどり着き、途方にくれる2人の姿。さらに、タカラの手を強くとり、必死に走り抜ける背後には警官の姿も映し出されている…。2人の間に一体何があったのか、想像をかき立てる逃避行の一部だ。こうした場面写真からは、たった2人で街からも、大人からも逃げ続けなければならない、追い詰められた緊迫感や緊張感が伝わってくる一方で、2人の間には常に一定の距離が置かれ、どことなく気まずい雰囲気が漂っているようでもある。出逢ったばかりであり、決して恋愛関係にあるわけではない2人が、なぜ、逃避行に走ったのか。ありきたりのラブストーリーではなく、それぞれに“生きる理由”があることを発見するまでを描いたひと夏の物語といえそうだ。『ソワレ』は8月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソワレ 2020年晩夏、全国にて公開(C)2020ソワレフィルムパートナーズ
2020年06月18日豊原功補、小泉今日子、外山文治監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回目のプロデュース作品『ソワレ』が2020年晩夏に公開されることが決定。W主演の村上虹郎と新星・芋生悠をとらえた特報映像とティザービジュアルが解禁された。解禁された特報映像では、翔太(村上さん)とタカラ(芋生さん)の2人が街を駆け抜け、必死に何かから逃げようとする焦燥感あふれる様子や、身を潜めた民家の中で電気もなく、ひっそりとラジオを聞き、虚ろな表情をみせる2人の姿などが切り取られている。背後に映し出される影の世界では、現実の暗い表情とは裏腹に、2人が手を取り合い流れる曲に合わせて体を揺らしているのも印象的だ。ラジオから流れるこの曲は、「How many times did I kiss you ?」というタイトルで、本作の音楽監督であり作曲家・歌手の亀井登志夫と、詩人でアーティストの故・亀井知永子の夫婦による共作。知永子さん闘病の折に、病室のベッドで歌詞を書き上げ、枕元でメロディを作ったそうで、2人が歩んできた道のりをふり返るかのようなラブソングとなっている。知永子さんの最後の作品でもある本楽曲を、外山監督が初めて聞いたとき「もし永遠というものがあるならこういうことをいうのだろうと心が震えました」というほど感激したという。タイトルの“ソワレsoiree”とは、フランス語で「陽が暮れた後の時間」「夜会」、または劇場用語で「夜公演」を意味する。プロデューサーの豊原さんは、本作に対し「誰もが心の奥底に秘める癒えることのない傷や大切な想いを“一夜かぎりのソワレ(夜会)に閉じ込め、次のまた新しい朝を迎え歩き出す」というメッセージを込めたと語る。併せて解禁されたティザービジュアルには、辛い現実から目を逸らすかのように俯いたままの翔太とタカラが、自転車に乗りまさに“逃避行”へと突き進む一瞬が描かれている。2人の逃避行の結末に待ち受けるものは絶望か、それとも希望か?すでに、テアトルシネマグループ全館で劇場毎に雰囲気の違う10カラーの超ティザーチラシ、超特報映像が解禁されていたが、今回、その物語が垣間見える新ビジュアルと特報映像が完成。さらに、本作には岡部たかし、康すおん、塚原大助、花王おさむ、田川可奈美、江口のりこ、石橋けい、山本浩司らといった個性派キャスト陣の出演も明らかとなっている。『ソワレ』は2020年晩夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソワレ 2020年、全国にて公開予定(C)2020ソワレフィルムパートナーズ
2020年05月29日女優の小泉今日子(54)が5月25日、自身が代表取締役を務める制作会社「株式会社明後日」の公式ツイッターを更新。新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言中、東京高検の黒川弘務前検事長(63)が新聞記者と賭けマージャンをした問題に言及した。さらに、任命責任のある安倍晋三首相(65)を痛烈に批判している。小泉はツイッターに「黒川氏の処分について法務省は懲戒が相当と判断していたものの、官邸が懲戒にはしないと結論付け法務省の内規に基づく『訓告』となった」と報じた共同通信社のネット記事を貼付。一連の騒動に対しての安倍首相の発言に「こんなにたくさんの嘘をついたら、本人の精神だって辛いはずだ。政治家だって人間だもの」とコメント。続けて「#さよなら安倍総理」などとネット上で拡散しているハッシュタグをツイートした。この問題が起こる以前にも小泉は、検察庁法改正案を強行採決しようとしていた安倍政権をツイッターで痛烈批判。「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグを付けた投稿を連投していた。ネット上では、昨今の小泉の政治的発言の多投を心配する声が上がっている。《俺らのキョンキョンがどんどんおかしくなっていく、、何か変わってしまったのかな…》《最近のキョンキョン、会社の名前みたく明後日の方向見すぎじゃないかな…?》《キョンキョン急にどーしたんやろ?、、立憲民主党あたりから出馬考えてるのかな?》しかし思い起こせば、小泉はアイドル時代から“主張”を続けてきた。スタイリストをつけず、独自のセンスで衣装を選ぶことも多かったという小泉。休養明けには事務所に無断で髪を刈り上げ、スタッフを慌てさせたこともあった。また2018年に俳優の豊原功補(54)との熱愛を週刊誌で報じられ、妻子ある豊原との不倫関係を認めた。そして所属事務所から独立、公私にわたり豊原の活動をサポートしている。若かりしころから周りに媚びない「孤高のアイドル」として、多くのファンを獲得してきた小泉。しかし今回の彼女のコメントは、ネット上で大きな賛否を呼んでいる。《小泉今日子さん…急に政治色出してきて。本当どうしちゃったの?アイドル時代からのファンとしては悲しいよ…》《やっぱりキョンキョンは芯が強いな!アイドル時代から変わらず信念がある。意見の是非はどうあれ、本音で生きる姿勢は尊敬します》小泉の政治的主張は、世間に受け入れられるのだろうか。今後の発言にも注目が集まりそうだ。
2020年05月26日コンビニエンスストアのATMで現金を引き出していたのは俳優・豊原功補(54)だった。そこで待ち合わせをしていたのか、店の前にタクシーでやってきた小泉今日子(54)は、車内で恋人を待ち続けていた。本誌が彼らを目撃した2月4日は、小泉の54歳の誕生日。2人は東京都内にあるロシア料理店を訪れた。2人を知る舞台関係者は言う。「2年前の’18年2月に小泉は所属事務所からの独立と、妻子ある豊原との恋愛関係を公表しました。当時、すでに豊原は妻子と別居しており、小泉との交際は3年ほどでした。一般的に離婚調停では婚姻関係の破綻が認められるのは、夫婦が5年以上別居していた場合。その“5年目”を迎える今年2020年に、豊原は小泉のために“ケジメをつける”のだろうと見られていました」不倫公表で仕事が激減した豊原を支えるために、小泉は所有していた評価額3億円という自宅マンションを売却。’18年6月には、’19年末まで女優を休業して裏方に専念することも発表した。実際には休業宣言を出す前に決まっていたというNHK大河ドラマ『いだてん』には出演したが、前出の舞台関係者は言う。「今年3月には故・久世光彦さんのエッセイを小泉が朗読するというイベントも開催される予定です。満を持しての“女優復帰”のはずなのですが……」ロシア料理店で開催された小泉の誕生会に参加したのは、舞台関係者とおぼしき10人ほど。大森南朋(47)と小野ゆり子(30)夫妻もやってきたが、かつて“小泉会”のトップとして芸能界でも絶大な人脈を誇っていた彼女の誕生会としては、つつましやかな印象だ。それでも主役の小泉は、参加者をかいがいしく出迎えるなど明るい様子だった。だが豊原は憮然とした表情を崩さず、頻繁に店外に出ては煙草をくゆらせていたのだ。2人の別の知人はこう語る。「昨年、豊原さんは2人で同居していたマンションを出て、その近くに部屋を借りたと聞きました。誕生会の前に豊原さんがお金を下ろしていたのですか?彼はずっと経済的な苦境にあり、奥さんの生活費やお子さんの養育費も小泉さんに頼り切っていました。彼からすると“俺たちは一心同体だから、遠慮はしない”ということだったと思います。それが小泉さんの誕生会とはいえ、豊原さんが飲食代を払っていたとすると、2人の間に“隙間風”が吹き始めているようにも思います」散会し、店から出てきた小泉と豊原が言葉を交わすことはなかった。そして駆けつけてくれた知人たちに挨拶をする小泉を尻目に、豊原は何人かで街に繰り出していく。誕生日の夜であるにも関わらず、小泉は1人きりで帰路についたのだ。小泉にとってプライベートも“節目の年”になるはずだった2020年。恋人との“心の隙間”を埋めることはできるのか。「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月12日残すところあと少しとなった19年。元号も「平成」から「令和」へと変わった激動の1年だったが、芸能界も大きく変化した1年だった。本誌が目撃した驚きのスクープから特に反響の大きかったものを今一度お届けしたい。18年に豊原功補(54)との不倫愛を告白した小泉今日子(53)だが、2人の蜜月に陰りが見えてきていた。日頃、運転や荷物の運搬、食事代の支払いなどもこなして尽くす小泉に、豊原は別居を申し込んだのだ。しかし、それでも小泉は関係続行を望んでいる。寂しげに見えた彼女の胸中には、“ある計画”があった。(以下、2019年6月4日号掲載記事)Tシャツにスパッツというラフな格好で、無造作に髪を束ねたすっぴんの女性。5月中旬の午後4時ごろ、自ら車を運転して都内のスタジオにやってきたのは、小泉今日子(53)だった。しばらくしてスタジオから出て来た小泉は、車から差し入れのお茶が大量に入った重そうな段ボールを1人で運び出す。さらにスクリーンのような機材も搬入するなど、孤軍奮闘していた。この日、5月25日から東京・紀伊國屋ホールで始まる舞台『後家安とその妹』の稽古が行われていた。企画・脚本・演出・出演の4役を務めるのは、恋人で俳優の豊原功補(53)だ。小泉は、この舞台を企画した制作会社『明後日』の社長でもある。小泉が甲斐甲斐しく裏方仕事に立ち働いているのをよそに、豊原は何度かスタジオから外に出てきたものの、タバコを美味しそうに一服するだけだった――。昨年2月、小泉は所属事務所から独立し、妻子ある豊原との恋愛関係を公表した。同時に豊原も会見を開き、小泉との恋愛関係を認めるコメントを発表。以降、2人は公然と愛を育んできた。しかしあれから1年3カ月の月日が経ち、2人の蜜月に陰りが見えてきたという。「昨年末から小泉さんの“お節介焼き”が原因でよくケンカするようになったようです。彼女は裏方として豊原さんの出演する舞台をプロデュースしてきましたが、今回の舞台に向けてお互いの考えがぶつかり合い激しい言い争いになったんだとか。2人は私生活でもパートナーなので、24時間365日ベッタリ一緒。さらに小泉さんが豊原さんの仕事以外のことにも口を挟んでくることが増えたそうです。そんな生活が続き、豊原さんが『いい加減にしてくれ!』と猛反発。束縛のキツさに耐えられなくなってきたようです」(舞台関係者)そんな大ゲンカのすえ「2人は最近、同棲を解消した」と親しい知人が明かす。「今年に入ってから、豊原さんは小泉さんの自宅マンションを出ていき、近くに“仕事部屋”と称して新しいマンションを借りたと聞いています」愛の巣を“飛び出した恋人”を仕事場まで追いかけてきた小泉。だが、その献身ぶりはまだまだ“序の口”で――。稽古を終えて2人がスタジオから出てきたのは、午後7時半過ぎ。小泉が車に乗り込んでエンジンをかけ、しばらくすると豊原が助手席へ。小泉の運転で発車すると、20分ほど走ってコインパーキングに停車した。車から降り立った2人が向かった先は、帰り道にある老舗焼き肉店だった。席につくと、小泉はウーロン茶、豊原はマッコリを注文。2人で仲良くサラダを分け合っている。注文した肉がテーブルに並べられ、豊原がせっせと焼いていく。いっぽう小泉はほとんど焼き肉に手をつけず「あの映画、観た。悪くなかったけど……」と、映画や小説などの話題を振っていた。食事が終わると、2人でタバコを一服。そんな沈黙の時間も自然で、長年連れ添った夫婦のような雰囲気だ。会計時は、当然のように小泉が財布を出す。小泉がレジで支払いをしている間、豊原はトイレに立っていた。約2時間後、店を出た2人は、また車に乗りコインパーキングを発車。帰りも運転するため、小泉は食事中もアルコールを我慢していたのだろう。小泉の自宅方面に向かうが、途中の交差点で車は止まり、豊原だけが降りる。そして一軒のマンションに入って行った。豊原を送り届けた小泉は、かつて豊原との同棲が報じられ、本誌もたびたび豊原の出入りを確認していた自宅マンションへと1人で帰宅。豊原のマンションは、小泉の自宅から徒歩10分ほどの距離だった。運転手や荷物の搬入などをマネージャーのようにこなし、食事代も小泉持ち。これだけ尽くしているにも関わらず、豊原は別居生活を選んだのだった。こんな状態でも小泉が豊原との関係を続けるのには“ある計画”があるからだという。「豊原さんはあと1年ほどで奥さんとの別居生活5年目を迎えます。一般的に、離婚調停で婚姻関係の破綻が認められるのは、5年以上の別居ケースが多いんです。小泉さんは本格的に女優復帰する20年までに、豊原さんが“何らかの決着”をつけることを望んでいるといいます」(前出・知人)焼き肉店での楽しげな様子とは一転、豊原の出て行った自宅に独りで帰っていく小泉の背中は、どこか寂しげに見えた。その切ない痛みも“略奪愛の代償”なのだろうか――。
2019年12月28日残すところあと少しとなった19年。元号も「平成」から「令和」へと変わった激動の1年だったが、芸能界も大きく変化した1年だった。本誌が目撃した驚きのスクープから特に反響の大きかったものを今一度お届けしたい。18年に妻子ある豊原功補(54)との恋愛関係であることを公表した小泉今日子(53)。しかしその代償は大きく、豊原の仕事は激減。そんな恋人を支えるため、小泉は倹約生活を送る日々。さらに、小泉にとって“かけがえのないもの”まで手放していた(以下、2019年8月20日・27日合併号掲載記事)「つい先日、小泉さんと恵比寿駅で会ったんです」と語るのは、小泉今日子(53)の古くからの知人。現在は制作会社『明後日』の社長としても活動している小泉。恵比寿駅といえば、会社の最寄り駅でもある。知人が続ける。「久々に会ったので、すごく懐かしかったのですが、驚いたのは彼女が電車で移動をしていたこと。会社の社長さんになりましたし、昔とは経済感覚なども変わってきているのかな、と思いましたね」’18年2月に、事務所からの独立と、妻子のある豊原功補(54)との恋愛関係を公表した小泉。それから1年半が経過し、2人は新たな試みに挑もうとしている。プロデューサーとして映画の製作を手がけているというのだ。ある映画プロデューサーは言う。「豊原さんも小泉さんも映画のプロデュースは初めての体験だそうですが、なかなか映画がヒットしない時代に思い切った決断だと思います。昨年は製作費300万円という低予算映画『カメラを止めるな!』が大ヒットして話題になりました。でもお2人の映画『ソワレ』は主演の1人が若手人気俳優の村上虹郎さん(22)で和歌山県内のロケも1カ月弱おこなったそうですから、製作費用は少なくとも1~2千万円はかかるのではないでしょうか」彼らは製作費や広告費を集めるために、クラウドファンディングサービスを利用している。8月5日時点で支援金は350万円を超えており、かなり反響を呼んでいるようだが、小泉と豊原の“捨て身の作戦”も功を奏したようだ。「2人で経済誌のインタビューに応じ、豊原が“創造の世界はもっと自由であるべき”など映画製作について熱く語ったのです。2人で取材に応じたのは初めてのことで、7月末に配信された記事では和歌山県の海岸で撮影されたツーショットまで公開しています」(芸能関係者)豊原はインタビューではこんな発言も。《テレビに出られなくなる、CMに起用されなくなる、生活ができなくなる、映画が撮れなくなる。無言の圧力をみんな勝手に自分の中に感じてしまっているわけです。自分自身もそういう思いをすることはあるんですが》(『Forbes JAPAN』)現在の豊原は経済的に苦境にある。小泉への不倫愛を宣言して以降、テレビドラマや映画のオファーは激減しているのだ。ある舞台関係者は語る。「いまの収入の大部分が、『明後日』から支払われている演出料や出演料で、いわば小泉さんが捻出したお金です。その収入から、奥さんの生活費やお子さんの養育費を払っているわけですが、豊原さんも金欠状態に苦しんでいるのでしょう」この関係者は、2人のこんな場面も目撃したという。「楽屋で豊原さんが、ふと『飲み物がなくなったなぁ』と、つぶやいたんです。するとすかさず小泉さんが財布から千円札を渡して『私の分もこれで買ってきて』と……。すごく自然で、お金のことは小泉さんが全部面倒をみているんだな、と思いました」金欠苦に耐えながらも、“自由な創作”を目指し、映画製作という新たな夢に向かって走り出した恋人のために、実は小泉は大きな決断を下していた。“お気に入りの我が家”を売却したのだ。以前、小泉が住んでいたのは都心の一等地に所有するマンションだった。彼女を知る音楽関係者は言う。「小泉さんが50歳の誕生日を迎えたときに、『MEKURU』という雑誌が、彼女の大特集を組みました。すっぴんで撮影に臨んだことも話題になりました。広いリビングルームにたたずむ姿や、ソファに横たわる姿が印象的でしたが、その撮影現場となったのが、彼女の自宅マンションだったのです」部屋の広さは190平方メートル!その重厚なたたずまいが外国人にも人気の物件で、地元の不動産関係者によれば「売却金額は3億円と聞いています」とのこと。この決断の理由について、前出の知人は次のように語る。「女としての意地というのでしょうか。豊原さんを妻子から引き離し、公の場で“恋人宣言”もさせてしまったわけですからね。『彼の夢は私が支える!』という思いにとらわれているのでしょう。交際を公にしたころ、小泉さんは賃貸マンションに引っ越していました。所有している物件を売却して当面の活動資金を調達することで、豊原さんの創作を支えていきたいと考えていたのでしょう」“男の夢”と“女の意地”をかけた映画は、来年公開されるという。
2019年12月28日日本の映画づくりのシステム、エンターテインメント界の変革を志し、小泉今日子らと共に映像制作プロダクション「新世界合同会社」を設立し、映画『ソワレ』で初めてプロデュース業に挑戦している豊原功補。インタビュー【後編】では、クリエイティブ面からスケジュールの管理、資金調達に至るまで、プロデューサーとしての仕事について、さらに“黒船”と呼ばれるNetflixなどの配信事業が興隆する中で、日本映画のクオリティを世界に伍するものとするためには何が必要なのか? その可能性についても話を聞いた。村上虹郎、芋生悠(いもう・はるか)という若き2人を主演に据え、この夏に和歌山で撮影が行われた映画『ソワレ』。撮影自体は無事クランクアップしたものの、2020年秋の公開に向けて、やるべきことは多い。予算面でも、既に600万円を超える金額がクラウドファンディングサービス「Makuake」で集まってはいるが、劇場での上映や宣伝活動などに必要な費用も多く、現在もなおサポーター募集が行われている(締切は9月27日)。作品づくりの土台は「支援者ひとりひとりの気持ち」豊原さんはプロデューサー、そして小泉さんはアソシエイト・プロデューサーとして本作に携わっているが、プロデューサー・豊原功補の具体的な仕事は?「まず自分が知ってる範囲での『プロデューサーはこれをやるべき』ということをひとつずつやってる状況なんですが、やること多くて驚いてます(笑)。重圧もすごいです…」。「お金のことに関しても『こんな大変なのか!』と身をもって知っている最中で、そのことを考えると、恐ろしくなって夜、眠れないですよ(苦笑)。巻き込んでいる人も多いし、自分ひとりが借金を背負って何とかなるもんじゃないわけで」。「クラウドファンディングの利用に関しては、映画を作るにあたって、いろんな人と話をする中で、ごく自然に幾人もの方から『クラウドファンディングはどうでしょう?』という言葉が出てきました。いくつかある中で、どこがいいのか? ということを考える中で、Makuakeさんの名前が出てくることが一番多かったんですが、実際に見てみるとシステムが非常にちゃんとしているし、僕が当初、非常に原始的な“寄付”のようなものとして考えていたものよりも、ずっと顧客目線で作られていて、“支援”がしやすいんですよね」。「いい意味で“重み”を感じ過ぎずに、自分の生活の中で『あんな映画があったらいいな』『これくらいの金額でいいかな?』くらいの感覚で支援してもらえるんじゃないかなと」。「とはいえ、そうやっていろんな方からお金を出していただけることに、ありがたさと共にプロデューサーとして恐ろしさも感じています(苦笑)。制作費に宣伝、デジタルプリント…本当に流しそうめんのように、すごい勢いでお金が流れて消えていくんですよ。もちろん、作品づくりに関して、僕らは自分たちの“主観”で決断していくわけですけど、その決断を支える土台になっているのは、支援してくださったひとりひとりの気持ちであって、そういう方々のメッセージを読むと『絶対に侮っちゃいけないな』と思います」。大事なのは「作り続けること」資金面やスケジュールの管理などだけでなく、豊原さんは積極的に作品の中身そのものにも関わっているという。自らを「うるさい、古いタイプのプロデューサー(笑)」と語る。「自分が俳優として現場にいたら、確実に『うるさいヤツだなぁ』って思ってるでしょうね(笑)。もちろん、外山監督が自分で脚本を書かれていて、やりたいことのベースはあるので、それをどうやって形にするか? こちらにそれがどう伝わっているのか? 伝わっていないのか? 『こういうことをやりたいのかもしれないけど、そうなってないよ』といったことをどんどん口出ししていますね。そこはやはり、質のいいものを作っていかないと、自己満足になってしまうのでね」プロデューサーという立場として当然、具体的な「観客動員数」や「興行収入」といった数値が頭をよぎらないわけではない。だが、何より大事なのは「作り続けること」だと考えている。「単なるマスターベーションで終わらせないためにも、事業として見合うか? という考えは常について回っていて『これは善をなそうとして悪に組み込まれていく一歩なんじゃないか?』って思ったりもしてます(笑)。いまのは岩松了さんの戯曲のセリフなんですけど」。「やっぱりこの1作で何かを変えられるほど簡単じゃないですから、さっきも言いましたが、いくつもの『点』のひとつになれたらいい。それがいくつもつながって『波』を起こせたら…ホントにね、1回じゃ変わらないですから」。「今回、こうして新世界合同会社を作ったけど、『ソワレ』の公開は2020年の秋の予定だからまだまだ先です。じゃあこの1年、答えが出るまで黙って見ているかと言えば、それじゃきっと心が離れちゃう。この映画を見届けるためにも、“次”を始めないといけない。この場所に立ち続けるには、ここで遊び続けなきゃいけないと思っています。もちろん、この作品に関してやるべきこともまだまだ残ってるんですけど(笑)」。日本映画の質を高めるには?その1「技術」近年、日本映画の「ガラパゴス化」が指摘されている。一方、つい最近の話だが、ひとつの光明と言うべきか、“黒船”と呼ばれるNetflixの台頭の中で「全裸監督」のような作品がそこにラインナップされ、地上波ではできない作り方、表現方法なども含め、業界内でも注目を集めている。「僕もNetflixはよく見ますし『全裸監督』も見ました。面白かったです。日本の作品の質をどう上げていくか?という点に関しては、2つの方向性があって、ひとつは“技術”の部分、もうひとつは“マインド”の問題になってくると思います」。「技術に関して言うと、まだまだ日本に、世界で通用する技術を持ったスタッフはたくさんいますよ。ただ最近は便利な機材のおかげで、カメラ技術や編集ひとつとっても、楽にできることが多くなり過ぎちゃったと思います。撮影後に寄りや引きを調整できるようになったりして、現場での能力というのが落ちているのかなと」。「そこはもう少しアナログな感覚で『いまあるものが全てだ』という感覚でやっていかないと技術は下がっていってしまう。それは俳優も同じで、デジタル化によって、以前のような『いまあるロールの中のフィルムに収めなきゃ』という気合が以前と比べると全然違う。そういう細かい部分での技術力って日本の武器だったはずなのに、それを自分たちで手放してるところがある」。「でもそこは、ちゃんと頑張れば取り戻せると思います。それこそ、昔の怖い先輩を現場に呼び戻して、きちんと技術を継承していけば、まだ間に合うと思っています」。日本映画の質を高めるには?その2「マインド」「厄介なのはもうひとつの“マインド”の部分ですね。それは作り手や観る人の社会との距離感の問題と言えるかもしれませんが、例えばNetflixの欧米を見ると、やはり、日本の社会とは宗教や人種問、貧富といった問題が比較にならないほど大きくて、それが日常と混じり合っているからドラマが生まれるんですね。逆に日本は日常の非常に狭い部分を描くことになってしまって、だから四畳半の物語ばかりになっちゃう」。「『全裸監督』はその点、村西とおるという独特の人物を主人公にしていて、セックスが題材のひとつとして扱われているという点で特別といえるかもしれないし、すごく面白いなと思います」。「そういう社会との距離感を意識して作っていかないと、単に海外の作品のマネをしてもダメだし、そういう意味で今後もNetflixの欧米のオリジナル作品と肩を並べるって、大変だとは思います。ただ、先ほども言いましたが、日本の社会もいろんな問題がいま、露わになってきているわけで、そういう意味では描くべきドラマが増えていると言えると思います。そこで本当に恐れずに自由度の高い作品を作れるか?『日常の苦労を忘れられるようなドラマ、エンターテインメントが見られる』と思ってもらえる器(プラットフォーム)を作ることができれば、見てくださる方々の意識も変わってくると思います」。そしてもうひとつ、豊原さんが指摘するのは“俳優”のマインドである。「平成という時代、俳優が俳優としてあるべき“鍛錬”の時間から離れてしまった部分があって、それこそ演技というもの、俳優という立場がコマーシャルにたくさん出たりするためのものになっていたり、ドラマや映画にたくさん出演することがゴールになってしまっていたりする」。「どこかの時期からか、俳優の仕事が事務所に入って、車で送り迎えされて、終わりの時間を気にしながら演技して…という“形”になり過ぎて、イージーなものになってしまったというか。僕自身、そこには憤りを感じていたし、言ってしまえばいまやっている活動は全て、自分が俳優として現場で感じていたことから派生しているんです」。「演技をしていて時折、自分が志しているものと求められているものの“出口”が全く違うことが多くて。俳優の演技だって求められれば求められるほどよくなるはずなんです。ただ、最近は20代の若い俳優さんでも勉強している人は多いし、少しずつまた意識が変わってきていると思います」。「僕自身、こんな風にえらそうなことを語ってて、いま作ってる映画をその言葉や志とかけ離れた作品にするわけにはいかない。まだほんの第一歩であり、わかんないことだらけですが、もっと“嫌われる勇気” を持って、やっていきたいと思ってます」映画『ソワレ』Makuakeクラウドファンディングは9月27日(金)まで実施中。(text / photo:Naoki Kurozu)
2019年09月25日「もっと“嫌われる勇気”を持ってやっていかないといけないなと思ってます」――。豊原功補はそう言って笑みを浮かべる。ここ1年半ほど、何かと芸能界を騒がせている“渦中の人”である。ひとつ何かアクションを起こすたびに――それが純粋に映画や舞台の作品に関することであっても――よくわからない「関係者」のコメントや憶測を伴ったいわゆる“芸能ニュース”として世に拡散されていく。そんなウンザリするような状況にあっても、豊原功補は歩みを止めない。日本の映画界、エンターテインメントの世界を変えるために何ができるか?自らの“志”を実現すべく、何が必要かを考え続け、行動し続ける。現在、和歌山を舞台にした映画で村上虹郎、芋生悠(いもうはるか)をW主演に据えた『ソワレ』の制作にプロデューサーという立場で携わっており、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」にて、本作を支援してくれるサポーターを一般から募集している。そして、本作の制作にあたり、小泉今日子と共に新たに映像プロダクション「新世界合同会社」を設立。「より純度の高い映像作品を追求」(HPより)を目指し、具体的には特定の女優・俳優ありきではなく、作品に最適のキャスティング、コンプライアンスにとらわれ過ぎない自由な映画作りなどを掲げている。俳優としての十分に安定した地位を捨ててまで、多くの“敵”を作りながら、彼は何を変えようとしているのか?どうしたら日本のエンターテイメントのクオリティを上げることができるのか?たっぷりと話を聞いた。作品に携わった経緯「目の前のチャンスを放っておく余裕がない」まずそもそも、なぜ豊原さんと小泉さんが和歌山を舞台に制作される『ソワレ』に関わることになったのか?「きっかけは本当にシンプルです。和歌山を舞台に映画(『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』、『ちょき』など)を作ってきた前田和紀と『わさび』や『春なれや』といった短編映画を作ってきた外山文治監督が新たな映画を和歌山でつくることを考えていて、偶然なんですがウチのスタッフが外山監督と知り合いで、顔を合わせる機会があったんです。それから少しして『一緒にやってもらえませんか?』とお話をいただきまして」。「当時はまだ『新世界合同会社』も存在していませんでした。舞台制作に関しては別の会社(※小泉さんが立ち上げた『株式会社明後日』)でやってましたが、そろそろ映像作品も手掛けてみたいとか、いろんな思いがあった中でちょうどお話をいただいて、これもひとつのきっかけなのかなと、いっそ組織を作って映像制作会社をやってみようとなりました」。「いっそ組織を作って」とさらりと言うが「豊原功補と小泉今日子が映像制作会社をつくる」となると、世間は様々な受け止め方をする。もちろん、Makuakeで支援を募るにあたって、話題を呼ぶという点でポジティブに捉えることもできるが、会社という組織を作って、これまでの映画作りの常識を変えると宣言することは、相当な覚悟が要ったはずだ。「会社を作るということに限らず、何か一歩踏み出そうとすれば、いろんなネガティブなことが頭をよぎりますし、障害が目に見えたりする部分はあります。逆に後押しをいただける部分もあります。ただ、総じて鈍感になっていくといいますか(笑)、目的以外のことはどうでもよくなってくるんですよね」。「あとね、乱暴な言い方ですけど、自分の人生の残りの時間を考えた時に、目の前のチャンスを放っておく余裕がないんです。いまやらなきゃ、本当にやる時間がない。結局、何をやってもプラスとマイナスの側面はついて回るものだし、人間はどうしても自分の経験の中から『あんなことになったらどうしよう?』『こんなこと言われるんじゃないか?』って過去の嫌な思い出に自分を縛り付けちゃうんですよね。でも、実際にそうなるとは限らないし、映画なんて作ってみなくちゃわかんないですから。ネガティブな感情がつい付きまとうけど、それを上回るポジティブな思いを抱いてからこそ、踏み出せたのかなと思いますね」変わりゆく日本映画「景色が変わってきている」実際に足を踏み出してみた結果は「いろんな意味で予想通りでした」とのこと。「ポジティブなこともネガティブなことも思っていた通りに両方、やってきましたね。ただ、どんなことでもそうなんでしょうけど、ポジティブな面や喜びって見えづらいし、後からやって来るものなんですよ。まずはネガティブな面がどんどん押し寄せてくるものなので(苦笑)、そこでいかに挫けずに立っていられるか。感情面もそうですし、実際の制作プロダクションという仕事の大変さは本当に予想以上の大変さで、『これだけのことが押し寄せてくるのか!』と挫けそうになりましたが、もう走り出しているわけですから、逃げ出すわけにはいかないんでね。『しょうがない』という気持ちで(笑)、やってます!」繰り返しになるが、この1本の映画『ソワレ』を完成させ、世に送り出すことがゴールであるなら、わざわざ「会社」を作って、“敵”を増やす必要はない。この1本だけではない、“先”を見すえているからこそ、こういう形を選んだのだ。「こうやって取材を受けて、ご質問をいただくことで、改めて対峙すべきことが明確になった気がします。いや、“敵”という言葉をあんまり使うと叱られそうですけど(笑)、(会社組織にしたことで)そういう対象がよりハッキリ見えるようになったのかなと思います」。「映画というのは大きくて歴史の長い、世界的なマーケットです。現状、いま、日本の映画界が何か大問題を抱えて映画が作れないような状況かと言うとそうではないし、動員数だって伸びているという話もあるわけです」。「でも、『日本映画』に限って捉えると、僕が俳優を始めた10代の頃、もう30~40年前の時代にワクワクしながら背伸びして、大人の世界を覗き見ていた時代とは、ずいぶんと景色が変わってきているということは感じていました」。「(映画のターゲットとなる)対象が若いというか、1人よりも2人、2人よりも3人、4人、5人で見に来られるような内容を目指している作品が大部分で、そうなると最大公約数的な映画というか“簡単な映画”になってしまうのは必然ですよね。自分のような人間が楽しめるような映画が確実に減っているんです」。苦難の道を選んでも歩みを止めない理由観客の減少に伴い、かつて隆盛を誇ったミニシアターが次々と閉鎖されていく。映画が巨大なシネコンに集約されるようになり、そこでは初動の数字で「入らない」と判断された映画は容赦なく切られていく。数字の読めないオリジナル脚本の映画は敬遠され、数字の見込める人気原作の映画化、旬の人気俳優ありきのキャスティングの作品が幅を利かせるようになったのはまぎれもない事実。「そうなるともう、小さな映画はどこで上映されているかという情報すらままならなくなって、そんな映画は『存在しない』ものになってしまうんです。俳優のモチベーションも下がるし、作り手も夢が持てなくなってきている」。「そういう映画界の一面を目の当たりにしてきて、おこがましいんですが、僕だったり小泉だったりという、世間の耳目を集めるであろう人間が動くことで、何かが変わったらいいなと。なれるのであれば“人柱”でも いいので、何か少しでも変えていけたらという思いです」。「さっきも言いましたけど、この歳になると、そういうことができる時間って限られてるんですよ。若かったらまた違った方法があったかもしれない。 『あと何年、身体がバリバリ言うこと聞くのか? 脳が立派に働いてくれるのか?』って考えると、いましかない。ネガティブな部分を含めてでもいいから、(自分たちの行動が)何かしら気に留めてもらえたらいいなと。そりゃみんな、家族がいたり、上司や部下がいたら、簡単にはハミ出さないですよ。物事は簡単に変わらない――それは今回、本当に実感してます(苦笑)。でも、僕らの思いの10歩、20歩先、1年か2年先に『あんなこと、できるかも』という可能性を残すことができたらと思っています」。「昨今、芸能プロダクションと所属俳優の問題だったり、政治やスポーツの世界のいろんな問題の所在が露わになってきてますよね?YouTubeやSNSというツールが一般化されたことで、可視化されるような部分もある。ちょっと乱暴過ぎるきらいはありますけど。そうやって『あの業界も変わったらしいよ』というひとつひとつの『点』が結びついて、やがて大きな変革につながっていくかもしれない。そのひとつの『点』になれればと思います」。【後編に続く】映画『ソワレ』Makuakeクラウドファンディングは9月27日(金)まで実施中。(text / photo:Naoki Kurozu)
2019年09月24日「つい先日、小泉さんと恵比寿駅で会ったんです」と語るのは、小泉今日子(53)の古くからの知人。現在は制作会社『明後日』の社長としても活動している小泉。恵比寿駅といえば、会社の最寄り駅でもある。知人が続ける。「久々に会ったので、すごく懐かしかったのですが、驚いたのは彼女が電車で移動をしていたこと。会社の社長さんになりましたし、昔とは経済感覚なども変わってきているのかな、と思いましたね」’18年2月に、事務所からの独立と、妻子のある豊原功補(53)との恋愛関係を公表した小泉。それから1年半が経過し、2人は新たな試みに挑もうとしている。プロデューサーとして映画の製作を手がけているというのだ。ある映画プロデューサーは言う。「豊原さんも小泉さんも映画のプロデュースは初めての体験だそうですが、なかなか映画がヒットしない時代に思い切った決断だと思います。昨年は製作費300万円という低予算映画『カメラを止めるな!』が大ヒットして話題になりました。でもお2人の映画『ソワレ』は主演の1人が若手人気俳優の村上虹郎さん(22)で和歌山県内のロケも1カ月弱おこなったそうですから、製作費用は少なくとも1~2千万円はかかるのではないでしょうか」彼らは製作費や広告費を集めるために、クラウドファンディングサービスを利用している。8月5日時点で支援金は350万円を超えており、かなり反響を呼んでいるようだが、小泉と豊原の“捨て身の作戦”も功を奏したようだ。「2人で経済誌のインタビューに応じ、豊原が“創造の世界はもっと自由であるべき”など映画製作について熱く語ったのです。2人で取材に応じたのは初めてのことで、7月末に配信された記事では和歌山県の海岸で撮影されたツーショットまで公開しています」(芸能関係者)豊原はインタビューではこんな発言も。《テレビに出られなくなる、CMに起用されなくなる、生活ができなくなる、映画が撮れなくなる。無言の圧力をみんな勝手に自分の中に感じてしまっているわけです。自分自身もそういう思いをすることはあるんですが》(『Forbes JAPAN』)現在の豊原は経済的に苦境にある。小泉への不倫愛を宣言して以降、テレビドラマや映画のオファーは激減しているのだ。ある舞台関係者は語る。「いまの収入の大部分が、『明後日』から支払われている演出料や出演料で、いわば小泉さんが捻出したお金です。その収入から、奥さんの生活費やお子さんの養育費を払っているわけですが、豊原さんも金欠状態に苦しんでいるのでしょう」この関係者は、2人のこんな場面も目撃したという。「楽屋で豊原さんが、ふと『飲み物がなくなったなぁ』と、つぶやいたんです。するとすかさず小泉さんが財布から千円札を渡して『私の分もこれで買ってきて』と……。すごく自然で、お金のことは小泉さんが全部面倒をみているんだな、と思いました」金欠苦に耐えながらも、“自由な創作”を目指し、映画製作という新たな夢に向かって走り出した恋人のために、実は小泉は大きな決断を下していた。“お気に入りの我が家”を売却したのだ。以前、小泉が住んでいたのは都心の一等地に所有するマンションだった。彼女を知る音楽関係者は言う。「小泉さんが50歳の誕生日を迎えたときに、『MEKURU』という雑誌が、彼女の大特集を組みました。すっぴんで撮影に臨んだことも話題になりました。広いリビングルームにたたずむ姿や、ソファに横たわる姿が印象的でしたが、その撮影現場となったのが、彼女の自宅マンションだったのです」部屋の広さは190平方メートル!その重厚なたたずまいが外国人にも人気の物件で、地元の不動産関係者によれば「売却金額は3億円と聞いています」とのこと。この決断の理由について、前出の知人は次のように語る。「女としての意地というのでしょうか。豊原さんを妻子から引き離し、公の場で“恋人宣言”もさせてしまったわけですからね。『彼の夢は私が支える!』という思いにとらわれているのでしょう。交際を公にしたころ、小泉さんは賃貸マンションに引っ越していました。所有している物件を売却して当面の活動資金を調達することで、豊原さんの創作を支えていきたいと考えていたのでしょう」“男の夢”と“女の意地”をかけた映画は、来年公開されるという。
2019年08月06日俳優の豊原功補と女優の小泉今日子が立ち上げた制作会社の初プロデュース作品で、村上虹郎・芋生悠が主演する映画『ソワレ』。現在、その制作応援サポーターを募集するクラウドファウンディングがMakuakeにて実施されている。2020年秋公開を目指す和歌山県を舞台にした『ソワレ』のサポーターを募集するための本プロジェクト。『ソワレ』は短編映画『春なれや』の外山文治監督作品で、村上虹郎・芋生悠主演、若きふたりの逃避行を追ったロードムービー。豊原氏、小泉氏ら数人で昨年立ち上げた、映画製作会社「新世界合同会社」の第1作目の作品となる。支援枠は3,000円~50万円まで。本プロジェクトを支援したサポーターには、ロケ地・和歌山や東京で行われる試写会に参加できる権利や、ホームページ/映画エンドロールへの名前記載、豊原氏・小泉氏によるクリエイターズトークイベントへの参加権など、様々なリターンが用意され、集まった資金は製作費およびPA(プリント+広告)費として活用していくという。豊原功補&小泉今日子、初プロデュース作に込めた映画業界への思いとは…我々は、もとより日本映画の興行システムにおける大小の差に疑問を感じておりました。よく耳にし、実感としても伴っていたのはオリジナル脚本の企画の通りづらさ、また、キャスティングにおける発想の自由度の狭さです。映画事業、ビジネスといったところをからすれば、国内でのヒットとその中での製作と回収を考えることは至極当然のことなのでしょうが、そこで後回しになるのは国内のみの需要にとどまらぬ作品の質の追求や、認知優先ではない本当に役柄に適したキャスティングの追求なのでないかと思うところがあります。しかし、独自性を打ち出し、自由度を求める企画にはなかなか資金が集まりません。結果インディペンデントの精神を持ちながら小さな映画を目指すことになります。決して悪いことではありません。目指すべき映画を作り公開して観ていただくという点では、映画作りをしている者すべてなんら変わりはありません。ただ、これからはもっとアジアや世界に広がる独自性と作家性を感じる作品を、日本のいろんな映画館でたくさんの方に観てもらえる環境になればと思うのです。日本には本当に優れた俳優や監督、技術スタッフがたくさん存在します。その一人一人にもっと多くの創造する機会、場所を作り、色とりどりの新たな映画が生まれることを願い、はじめの一歩を踏み出してみました。初プロデュースは初めて知り得ること、困難の連続を思い知りながらの日々となることとは思いますが、覚悟を持って、精一杯頑張ります。注目の若手俳優2人のキャスティング理由主人公の翔太役には、瞬時に村上虹郎くんの姿が浮かびました。外山監督とも『春なれや』という短編で組んでいた経験もあり、彼の内面から発する危うげながらも繊細かつ熱量のある躍動感はこの役に不可欠だと感じました。タカラ役の芋生悠さんは100人を超すオーデションからの抜擢となりました。監督が台本を書き上げる上で想像力を膨らませる大きな要因ともなったようです。今作の直前に作・演出した舞台での仕事が初の顔合わせでしたが、彼女の瞳の奥にある儚くも憂いのある光と、大きく飛躍する演技への底力をとても強く感じました。この二人でしか作り得ない時間が生まれるだろうととても期待しています。ストーリー東京で役者を目指す翔太は、噛み合わぬ実人生に自分を見失いそうな日々の中にいた。そんな中、小さな劇団のツテから、演劇を通したレクリエーションを行うために向かった先は、故郷の和歌山にある老人養護施設。終の住処になるであろうその施設に住む老人たちの中で、自分と変わらぬ年若いタカラは働いていたが、彼女は何か失い切って諦めたように佇んでいた。数日後、一緒に祭りに行こうと誘ったタカラを迎えに行った翔太は、そこで驚くべき光景を目にし、2人は事件を起こしてしまう。タカラの手を取り駆け出した翔太。そして2人は“かけおち”とも呼べる逃避行の旅を始めることになる――。『ソワレ』は2020年秋、全国にて公開予定。(text:cinemacafe.net)
2019年07月30日世代随一の実力派・村上虹郎を主演に、インディーズ映画で最注目の新星・芋生悠をヒロインに迎えた映画『ソワレ』が始動。豊原功補、小泉今日子らによる「新世界合同会社」が初プロデュースを手掛ける。本作は、役者を目指し上京した若者・岩松翔太が、生まれ育った海辺の街の高齢者施設で演劇を教えることになり、そこで働く山下タカラと、ある事件をきっかけに先の見えない逃避行を始める――というストーリー。主人公の翔太を演じるのは、外山文治監督とは短編映画『春なれや』以来二度目のタッグとなる村上虹郎。また、同じくタカラはインディーズ映画界の新星・芋生悠(いもうはるか)が100人以上のオーディションから大抜擢。地元住民らでつくる「御坊日高映画プロジェクト実行委員」らのサポートで7月5日にクランクイン、7月末にアップ、そして秋の完成を目指していく。短編『此の岸のこと』(’10)が「モナコ国際映画祭2011」で最優秀作品賞など5冠を達成し、長編デビューとなった『燦燦―さんさん―』(’13)で「モントリオール世界映画祭2014」から正式招待を受けた外山文治監督が、和歌山市出身のプロデューサー・前田和紀氏の依頼で幾度となく和歌山を訪れ、オリジナル台本を執筆、当地の名所・道成寺にまつわる「安珍清姫伝説」なども取り込み、夏の御坊市、日高エリア、そして和歌山市を横断するロケを敢行する。タイトルの“ソワレsoiree”とはフランス語で「陽が暮れた後の時間」「夜会」、または劇場用語で「夜公演」のこと。本作に関してプロデューサーの豊原氏は「誰もが心の奥底に秘める癒えることのない傷や大切な想いを“一夜かぎりのソワレ(夜会)に閉じ込め、次のまた新しい朝を迎え歩き出す」というメッセージがあると本作への意気込みを語っている。また、撮影中の7月18日よりMakuakeによるクラウドファウンディングがスタート。現場のリポートや動画、和歌山情報などを発信しながら、この映画のサポーターを募っていきたいという。村上さんは既にインスタグラムのフォロワーが17万人。彼の発する言動やビジュアル、関わる作品は多くの人々の関心の中にあり、芋生さんはインディーズ映画を中心に活動しているが、彼女の将来に期待を寄せる人はこれからも増えていくはず。そして外山監督は、まだ三十代ながら『此の岸のこと』『春なれや』『わさび』など短編集の上演はユーロスペース動員数で記録を出すほど。海外での受賞経験もあり、その才能は少しずつ認知されてきている。この若き表現者たちを見守り、育てることもクラウドファンディングの意味を広げていくことになる。豊原功補:プロデューサーコメント外山監督の人の営みに対する深い観察眼を感じさせる『此の岸のこと』に強い感動を覚え、その時からすでに何かに導かれるように新世界の立ち上げ、プロデュースへと至った気がします。唸るような繊細さと躍動を併せ持つ村上虹郎、儚げでありつつも芯のある瞳の奥へと惹きつける芋生悠、この二人の疾走する生命の瞬間を捉えさせたらどうなるのかと、とても胸がざわつく思いです。その構図の力強い背景となる和歌山と我々を繋げてくださった前田プロデューサー、そして全スタッフとともに、新しい扉を開くべくこの映画に挑みます。たくさんの人々の心に届けばと願っています。クラウドファンドの実施も決定し、広く皆様のご参加を募ります。応援宜しくお願い致します。小泉今日子:アソシエイトプロデューサーコメント『此の岸のこと』に感銘を受け、僭越ながら外山文治監督の存在を世に知らしめたいと思った。その思いが長年の夢だった映像作品のプロデュースという挑戦へと背中を押してくれました。縁も所縁もない和歌山県と我々を引き合わせてくれたもう1人のプロデューサー前田和紀さん(和歌山県出身)と共に全力でこの夏を駆け抜けたいと思っています。村上虹郎さんと芋生悠さん。実存と幻想を行き来するような2人の眼差しや透明感はいつか失われるかもしれない儚さの元に醸し出されるものかもしれません。そんな今の2人をそのままこの映画に閉じ込められたらと思います。主人公・岩松翔太役/村上虹郎コメント皆さまお元気ですか村上です。待望の外山監督長編作です。きっと僕等が体感したことのない色やリズムによって未知なる感情とその旋律に出逢えることと予言致します。乞うご期待。主人公・タカラ役/芋生悠コメントソワレの主演をやるということは自分の人生においても大きな出来事になると感じています。W主演の村上虹郎さんは、目の前にするとより一層凄みを感じます。絶対にこの人には嘘をつきたくないと思う何かがあります。心を裸に。一緒に演じられるのが楽しみです。監督の外山文治さんは、リアルにそこに存在するかのような人物を描き確かに映画にされます。ソワレは現実と映画の結びつきの核みたいな存在になるんじゃないかと。台本から読み取った愛を信じて監督ついて行きたいです。そしてプロデューサーの豊原功補さん小泉今日子さんへの信頼もあり、いい環境の中で映画がつくれることに感謝しています。ソワレの未来は何も見えないですが、今は今ここにある全てを捧げられたらと。和歌山の土地のエネルギーと現地の皆様のお力添えをお借りして最後まで生き抜きます。脚本・監督/外山文治コメントこれまで流行に背を向けて、「生活者」の心の在りようを撮り続けてきました。時代が大きく変化し、作品主義・作家主義を今いちど掲げられる時に、この度の機会とご縁を頂くことができましたことを大変嬉しく思います。舞台となる和歌山県の魅力と、村上虹郎と芋生悠という若いふたりの放熱を余すところなく撮ることを約束し、プロデューサー陣の志を羅針盤に、ささやかながらも一石を投じるような骨太な映画を目指して歩を進める所存です。『ソワレ』は2020年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年07月04日豊原功補が、落語を原案に企画・脚本・演出を手がける『後家安とその妹』が、5月25日に東京・紀伊國屋ホールにて開幕した。【チケット情報はこちら】本作は2017年に上演された『名人長二』に続く、落語と演劇を融合させた“芝居噺”シリーズの第2弾。今回は三遊亭圓朝の「鶴殺疾刃庖刀(つるごろしねたばのほうちょう)」と、古今亭志ん生「後家安とその妹」を下敷きに、御家人崩れで放蕩の限りを尽くすならず者の兄・後家安(毎熊克哉)と、大名に見初められ側室となる妹・お藤(芋生悠)のふたりに翻弄される人々の運命が描かれる。“芝居噺”にふさわしく、舞台は前座の一席からスタート。後家安の昔なじみ・福蔵役の森岡龍が昨今の芸能ニュースを題材にした創作落語を披露し、客席を沸かせたのも束の間、次の高座には豊原の姿が。改元されたばかりの令和から年号を遡る“まくら”とともに志ん生の原案冒頭を演じてみせ、弘化・嘉永年間(1844~1850年)の上方に設定された作品世界へ観客をいざなう。憂いを帯びた目元でにらみを利かせる毎熊、艶っぽい流し目で背後を見返る芋生のふたりが映し出された公演フライヤーのように、御家人の身分を追われた恨みを抱いて成長した兄妹は劇中でも危険な色香を振りまきながら悪行を重ねる。とはいえ、時折チャーミングな表情を覗かせることがあり、心の底から憎めない。毎熊は、福蔵の妻・お染(広山詞葉)を手込めにした挙げ句、一緒に出奔するも吉原に売り飛ばす……といった鬼畜ぶりをてらいなくまっすぐに造形。終盤には切れ味鋭い殺陣も披露している。対する芋生は、嫁ぎ先の賢君・東城左近大夫氏勝(古山憲太郎)に讒言を繰り返して側室を放逐するなど数々の狼藉で城を傾かせるお藤を貫禄たっぷりに演じた。極悪非道な兄妹の振る舞いを受けて立つキャスト一同の、堂に入った存在感にも注目だ。このほか、豊原の奏でるギターをバックに後家安・お藤・福蔵・お染の4人が歌声を響かせるシーンや、上下する障子や色鮮やかな照明で大名屋敷や遊郭といった劇空間を実現する木製の美術も要チェック。圓朝&志ん生の噺から飛び出してきたような残忍な兄妹と、彼らに関わった人々の悲劇を立ち上げた豊原の演出手腕も見届けてほしい。公演は6月4日(火)まで。取材・文:岡山朋代
2019年05月27日Tシャツにスパッツというラフな格好で、無造作に髪を束ねたすっぴんの女性。5月中旬の午後4時ごろ、自ら車を運転して都内のスタジオにやってきたのは、小泉今日子(53)だった。しばらくしてスタジオから出て来た小泉は、車から差し入れのお茶が大量に入った重そうな段ボールを1人で運び出す。さらにスクリーンのような機材も搬入するなど、孤軍奮闘していた。この日、5月25日から東京・紀伊國屋ホールで始まる舞台『後家安とその妹』の稽古が行われていた。企画・脚本・演出・出演の4役を務めるのは、恋人で俳優の豊原功補(53)だ。小泉は、この舞台を企画した制作会社『明後日』の社長でもある。小泉が甲斐甲斐しく裏方仕事に立ち働いているのをよそに、豊原は何度かスタジオから外に出てきたものの、タバコを美味しそうに一服するだけだった――。昨年2月、小泉は所属事務所から独立し、妻子ある豊原との恋愛関係を公表した。同時に豊原も会見を開き、小泉との恋愛関係を認めるコメントを発表。以降、2人は公然と愛を育んできた。しかしあれから1年3カ月の月日が経ち、2人の蜜月に陰りが見えてきたという。「昨年末から小泉さんの“お節介焼き”が原因でよくケンカするようになったようです。彼女は裏方として豊原さんの出演する舞台をプロデュースしてきましたが、今回の舞台に向けてお互いの考えがぶつかり合い激しい言い争いになったんだとか。2人は私生活でもパートナーなので、24時間365日ベッタリ一緒。さらに小泉さんが豊原さんの仕事以外のことにも口を挟んでくることが増えたそうです。そんな生活が続き、豊原さんが『いい加減にしてくれ!』と猛反発。束縛のキツさに耐えられなくなってきたようです」(舞台関係者)そんな大ゲンカのすえ「2人は最近、同棲を解消した」と親しい知人が明かす。「今年に入ってから、豊原さんは小泉さんの自宅マンションを出ていき、近くに“仕事部屋”と称して新しいマンションを借りたと聞いています」愛の巣を“飛び出した恋人”を仕事場まで追いかけてきた小泉。だが、その献身ぶりはまだまだ“序の口”で――。稽古を終えて2人がスタジオから出てきたのは、午後7時半過ぎ。小泉が車に乗り込んでエンジンをかけ、しばらくすると豊原が助手席へ。小泉の運転で発車すると、20分ほど走ってコインパーキングに停車した。車から降り立った2人が向かった先は、帰り道にある老舗焼き肉店だった。席につくと、小泉はウーロン茶、豊原はマッコリを注文。2人で仲良くサラダを分け合っている。注文した肉がテーブルに並べられ、豊原がせっせと焼いていく。いっぽう小泉はほとんど焼き肉に手をつけず「あの映画、観た。悪くなかったけど……」と、映画や小説などの話題を振っていた。食事が終わると、2人でタバコを一服。そんな沈黙の時間も自然で、長年連れ添った夫婦のような雰囲気だ。会計時は、当然のように小泉が財布を出す。小泉がレジで支払いをしている間、豊原はトイレに立っていた。約2時間後、店を出た2人は、また車に乗りコインパーキングを発車。帰りも運転するため、小泉は食事中もアルコールを我慢していたのだろう。小泉の自宅方面に向かうが、途中の交差点で車は止まり、豊原だけが降りる。そして一軒のマンションに入って行った。豊原を送り届けた小泉は、かつて豊原との同棲が報じられ、本誌もたびたび豊原の出入りを確認していた自宅マンションへと1人で帰宅。豊原のマンションは、小泉の自宅から徒歩10分ほどの距離だった。運転手や荷物の搬入などをマネージャーのようにこなし、食事代も小泉持ち。これだけ尽くしているにも関わらず、豊原は別居生活を選んだのだった。こんな状態でも小泉が豊原との関係を続けるのには“ある計画”があるからだという。「豊原さんはあと1年ほどで奥さんとの別居生活5年目を迎えます。一般的に、離婚調停で婚姻関係の破綻が認められるのは、5年以上の別居ケースが多いんです。小泉さんは本格的に女優復帰する20年までに、豊原さんが“何らかの決着”をつけることを望んでいるといいます」(前出・知人)焼き肉店での楽しげな様子とは一転、豊原の出て行った自宅に独りで帰っていく小泉の背中は、どこか寂しげに見えた。その切ない痛みも“略奪愛の代償”なのだろうか――。
2019年05月21日大の落語ファンである豊原功補が、落語と演劇の融合を目指し立ち上げた舞台“芝居噺”。2017年の『名人長二』に続いて弐席目となる『後家安とその妹』が、5月25日(土)から、東京・紀伊國屋ホールで上演される。そこで今回も企画、脚本、演出、出演の4役を兼ねる豊原と、主人公の後家安役の毎熊克哉に話を聞いた。【チケット情報はこちら】前作について「自分の好きな落語の世界が、素晴らしい役者さんによって現実化していく。その喜びだけで突っ走っていたので、ただただ楽しくてしょうがなかったです」と振り返る豊原。とはいえ「どこまでオリジナルに迫れるのか。その上で新しいものにならなければつくる意味がない」との想いから、“芝居噺”そのものを続けることも悩んだそう。しかし前作で得られた確かな手応えが、豊原の背中をこの弐席目へと押すことになった。元御家人で腕は立つが、その気性の激しさからヤクザ者のような生活を送る後家安こと安三郎と、あることをきっかけに大名に見初められ、側室になった妹のお藤。物語はこのふたりを中心に、彼らに翻弄される人々の悲劇が描かれる。毎熊は今回のオファーについて、「ビビりました(笑)」とひと言。だが脚本を読み進めるうちに、「これは大変なことになるなとは思いつつも、ある魅力を感じて」と、作品に惹かれ出演を決めたと明かす。さらに後家安という人物について、「ひどい男ではありますが、会話の節々に何か感じる部分があるんですよね。この役を演じていく上でその余韻、醸し出す空気感みたいなものは、きっと最終的にすごく大事になってくると思います」と語る。毎熊のキャスティングについて豊原は「雰囲気」を挙げた上でさらに、「後家安というのは悪党ではあるんですが、どこか誠実な悪党じゃなきゃいけないんですよね。これは毎熊くんに出てもらうことにも繋がりますが、心の中にきれいなものが通っていないと、この兄妹に説得力を持たせられない。それを感じられる俳優さんかどうかというのは、ひとつ大きな決め手になったと思います」と続ける。そんな豊原の言葉に、舞台経験が決して多くない毎熊は、「僕を選ぶ時点でリスクがあると思いますが…」と苦笑い。だが豊原は「いやいや、頼もしい限りですよ。僕も演出家としてはまだペーペーですし、今回も俳優さんに助けてもらいたいなと。ただ前回よりは若い方が多いので、また違う、もっと生々しい頼り方をしたいと思っています」と毎熊に期待の眼差しを向けた。公演は6月4日(火)まで、東京・紀伊國屋ホールにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2019年04月22日「カウンターに座った2人は、リラックスした雰囲気で店主との会話を楽しんでいました。小泉さんがずっと豊原さんを立てている様子が印象的でした」(居合わせた客)小泉今日子(52)と豊原功補(53)が、東京都内の寿司店で目撃されたのは’18年12月中旬のこと。この直前には、小泉がNHK大河ドラマ『いだてん』に出演すると発表されたばかりだった。「小泉は、ビートたけしが演じる古今亭志ん生の“敏腕マネージャー”だった長女・美津子役。脚本を担当した宮藤官九郎が、小泉をイメージしたキャラクターづくりをしています。’18年2月に豊原との不倫関係を公表した小泉はさらに6月には女優を休業して裏方に転身することを発表しました。しかし大河出演は休業宣言前から決まっていた仕事だそうです」(芸能関係者)本誌は豊原が演出を務めた舞台で観客からアンケートを回収するなど、裏方に徹する小泉の姿を目撃している。スポットライトの当たらない立場も彼女にとっては逆に新鮮なようで、楽しんでいるようにも見えたが、早々に女優復帰を目指さなければいけない状況にあるという。ある舞台関係者は言う。「東京都内の老舗劇場に、小泉さんが’20年の使用を申請しているそうです。小泉さんは自身が社長を務めている会社『明後日』のHPで《2020年以降は弊社制作のイベントや舞台などから復帰出来たらと考えております》と発表していましたが、’20年早々にも再び表舞台に立つつもりだそうです」彼女の焦心の理由は経済状況にあるようだ。小泉の知人は言う。「不倫公表以降、豊原さんのテレビ出演の依頼は激減しており、収入もかなり減っています。しかも豊原さんの奥さんは離婚に同意しておらす、生活費やお子さんの養育費なども払っています。その豊原さんの収入の大部分が明後日から支払われている演出料や出演料で、社長である小泉さんが捻出しなければいけません。好きな裏方に専念しているだけでは、豊原さんやその家族の生活は支えられないというのが実情。小泉さんも『やっぱり私が稼がなければ、いまの2人の関係は維持できない』ということに気づいたのでしょう」不倫相手の家族を養うため、夢だった裏方生活をあきらめざるをえないという小泉。大河ドラマの役のような敏腕ぶりで、この苦境を乗り越えることはできるか。
2019年01月10日ダンボール箱を1人で抱え、劇場から車へと運ぶ小泉今日子(52)。10月8日、豊原功補(53)が演出、小泉がプロデューサーを務めた舞台『またここか』が千秋楽を迎えた。観客が帰った劇場で、小泉は後片づけをしていたのだ。車に段ボールを積み込むと、豊原と同棲中と報じられたマンションまで車を運転。荷物を下ろすと休む間もなくタクシーで打ち上げ会場の居酒屋へ。豊原や役者陣、スタッフも加わり、打ち上げは翌朝の6時まで続いた。2月に事務所からの独立と、妻子ある豊原さんとの恋愛関係を公表した小泉。『またここか』は、その豊原との“共作”だ。6月に“女優休業”を宣言した小泉は、制作会社『明後日』の社長として裏方に徹している。力仕事から事務処理までこなす小泉には、欠かせないものがあるという。「最近の小泉さんはいつも、首から老眼鏡を下げています。16歳でデビューしたキョンキョンもいまや52歳。脚本や会社の書類にもしっかり目を通すために、老眼鏡は欠かせなかったのでしょう」(演劇関係者)劇場のロビーでは、豊原との“堂々ツーショット”で観客を出迎えていた小泉。上演後にはこんな場面もあったという。「キョンキョンは業界人の方から名刺を差し出されると、首から下げた老眼鏡をさっとかけました。そして名刺を受け取ると、丁寧にお礼を言っていましたよ」(公演を観た男性)デビューから36年にして、事務仕事をこなすようになった小泉。「文字が小さすぎて読めない!」と心の中で叫びながら、老眼鏡をかけているのかもしれない――。
2018年10月18日満面の笑みで観客一人ひとりに頭を下げる小泉今日子(52)。小泉は自ら、舞台の感想が書かれたアンケートを回収し、記念撮影にも応じるなど忙しく歩き回る。同じロビーには、満足げな表情を浮かべながら観客と談笑する豊原功補(53)の姿が――。10月8日、豊原が演出を務める舞台『またここか』が千秋楽を迎えた。プロデューサーとしてこの公演を支えたのが、小泉だった。「小泉さんは2月に、事務所からの独立と、妻子ある豊原さんとの恋愛関係を公表しました。その豊原さんとの“共作”ですから、特別な思いもあったのではないでしょうか。脚本は豊原さんと長年親交のある坂元裕二さん(51)による書き下ろし。大勢の芸能人も観劇に訪れ、千秋楽まで連日のように満席となる大盛況でした」(演劇関係者)6月に“女優休業”を宣言した小泉は、制作会社『明後日』の社長として裏方に徹している。演劇関係者が、その驚くべき変貌ぶりを語る。「いまはマネージャーもいないので、小泉さん本人が問い合わせの電話や取材の対応にあたっています。豊原さんと車に乗るときも小泉さんがハンドルを握っています。稽古場では役者たちが帰った後、いつも小泉さんが黙々とモップ掛けをしていました。周囲の人が手伝おうとしても『私の仕事だから』と、1人で“掃除係”を続けていたそうです」稽古場では豊原が役者を厳しく指導するなか、小泉はスタジオの隅で静かに見守っていたという。「豊原さん自身はこれまで、たった1回しか舞台演出の経験がありません。しかし役者に対しては、納得いくまで何時間も同じシーンを練習させたり、声を荒げたりすることも少なくなかったといいます。小泉さんは叱られる役者たちを励ましながら、少しでも稽古場の雰囲気が明るくなるように気遣いを欠かさなかったそうです」(前出・演劇関係者)小泉は9月21日に公開された主演映画『食べる女』のプロモーション活動にもほとんど不参加。小泉が豊原を全力サポートしていた一方で、豊原は演出の仕事に専念するため、俳優業をセーブしているという。インタビューでも「身体と精神がフルに活動できるのはあと10年、15年だと思うと、今やりたいことをしなければという思いです」と語っているのだ(9月28日『朝日新聞デジタル』)。「小泉さんとの交際も舞台での共演がきっかけですし、豊原さんが演劇に打ち込みたい気持ちも理解できます。しかし、豊原さんはいまだに現在の奥さんとの離婚も成立していない状態です。そんな豊原さんとの不倫関係を続ける小泉さんは、世間から猛バッシングを受け続けています。仕事を選り好みして自分の“やりたいこと”をする前に、まず“やるべきこと”をすべきではないでしょうか。それにもかかわらずインタビューで“俺様”ぶりを宣言する豊原さんに、小泉さんがこれ以上振り回されなければいいのですが……」(前出・演劇関係者)すべては敬愛する彼のため……。女優を捨てて雑用係に徹するキョンキョンだったが、その瞳は変わらず輝いていた――。
2018年10月17日ドラマ脚本家として数々の名作を世に送り出してきた坂元裕二の書き下ろし『またここか』が、10月8日(月・祝) まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで上演中だ。上演時間は休憩なしの2時間10分。坂元はこれまで『カルテット』『最高の離婚』『それでも生きてゆく』『anone』などで、珠玉の台詞と、人間関係の狭間から生まれる厳しくも優しい未来を描いてきた。【チケット情報はこちら】舞台は、東京サマーランド近くのガソリンスタンド。蝉の声が響く夏。ガソリンの匂いが漂う中、店長の若い男(吉村界人)と横柄な態度のバイトの女(小園茉奈)がまるで噛み合わない日常会話を繰り広げる。そんなところに、ひとりの女(木下あかり)を連れた中年男(岡部たかし)がやってくる。40歳をすぎた男は、20代の店長に向かって「わたくし、あなたの兄、兄の者でして」と挨拶をする。おそらく初対面だろう異母兄の出現に、弟は満面の笑顔で答える。「よく来てくださいました!」兄は、植物状態のふたりの父親が実は医療ミスのせいだと、病院を訴える画策をしていた。演じる岡部の小気味良い台詞が、物語を展開させていく。その横で女たちは身勝手に振る舞い、兄はイライラを募らせていく。それぞれが思惑通りに事を運ぼうと振る舞う中で、ひとりだけ笑顔を浮かべている、弟。周囲はいつしかその笑顔の正体が恐ろしい“何か”だと気づく。吉村は近年、映画『モリのいる場所』やドラマ『スモーキング』などで独特の佇まいを見せ、存在感を放ってきた。今回、初舞台とは思えない求心力で、劇場内の空気を震えさせていく。その吉村をうまく物語に乗せて転がしていく岡部。木下が垣間見せる女の業や、小園のふてぶてしい態度もあいまって、観客に考えるスキを与えない。吉村の、わかっているのかいないのか、考えているのか空虚なのかわからない狂気が、客席にジワジワと浸透していく……。演出は、坂元と長年の付き合いである俳優の豊原功補。2017年の芝居噺『名人長二』では企画・脚本・演出・主演の4役を務めたが、今回は初めて演出だけに専念した。丁寧に積み重ねられた演出に沿うように、照明が緩やかに変化し、夏を感じさせる。ちょっとした会話の運びや、飛び出す具体的なワードが、生々しく響く。登場人物のやりとりの狭間に狂気を孕む会話劇が進むうち、タイトル『またここか』の意味が浮かび上がる。人間の暗部を抉り出した先に、いつしかそれを包み込む坂元脚本が切なくも優しい。取材・文:河野桃子
2018年10月05日2月に豊原功補(53)との不倫関係を公表した小泉今日子(52)。自身がプロデュースする舞台『またここか』の会場で、不倫公表以来はじめて豊原との堂々2ショットを披露した。WEB女性自身は10月1日、2ショット写真とともに仲むつまじい2人の様子を報じた。この記事に対して、Yahoo!ニュースでは2500を超えるコメントが殺到。その多くが《堂々と不倫してるなんてどうかしてる》《人として許されない》といった、小泉への激しい非難だった。しかし小泉自身はそんな世間の声にはまったく動じていないようで、毎公演ロビーで観客を出迎えているという。「お芝居にも感動したのですが、間近でキョンキョンを見れたのも嬉しかったです。キョンキョンは業界人の方から名刺を差し出されると、さっと老眼鏡をかけていました。そして名刺を受け取ると、丁寧にお礼を言っていましたよ」(公演を観た男性)会場で観客を“おもてなし”しているのは、小泉だけではない。演出の豊原はもちろん、脚本の坂元裕二(51)まで毎公演のように姿を見せている。「坂元さんは公演に合わせて発売される著書600冊にサインを入れ、自らロビーで手売りしています。脚本家がそこまでして公演を盛り上げるのは珍しいこと。『東京ラブストーリー』や『カルテット』で知られる坂元さんも、テレビドラマの仕事からしばらく離れることを宣言しています。同様の決断をした小泉さんや豊原さんを全力で応援したいのでしょう」(演劇関係者)会場入り口には風間杜夫(69)、松たか子(41)、くりぃむしちゅー有田哲平(47)などから贈られた花が。多数の芸能人も観劇に訪れている。「初日にはYOUさん(54)と加瀬亮さん(43)の姿が目撃されています。さらには松雪泰子さん(45)、のんさん(25)、荒川良々さん(44)、AKB48の峯岸みなみさん(25)、演出家の岩松了さん(66)ら多彩な面々が会場に足を運んでいるようです。芸能界やテレビ業界の不自由さを知っているからこそ、新しい道を模索する小泉さんと豊原さんのコンビに期待を寄せる芸能人も多いのでしょう」(前出・演劇関係者)猛バッシングを受けながらも、多数の芸能人を味方につけた小泉。たった200席の小さな劇場から、キョンキョンの逆襲が始まるーー。
2018年10月04日