“セクハラ”誕生から30年…日本の意識はどこまで変わった?
’17年10月、米国ハリウッドの大物映画プロデューサー・ワインスタイン氏によるセクハラ疑惑が報じられたのを受け、女優のアリッサ・ミラノが、同様の被害を受けたことの女性たちに向けて、「#MeToo(私も)」を合言葉に名乗りを上げるようツイッターで呼びかけた。
これに応え、有名スターたちだけでなく一般人も続々と行動を起こし、やがて世界的なムーブメントになった。
日本にも瞬時に波及。「#MeToo」運動をきっかけに、政界、教育界、スポーツ界から元NHKの看板アナウンサーの事件まで、押さえ込まれていたセクハラ告発が噴出。長らくセクハラ後進国に甘んじていた社会が、「絶対にNO」と認識を変えた。
「私は、日本でまだ『セクハラ』という言葉が誕生する以前の『性的嫌がらせ』と呼ばれていた時代から、この問題に深く関わってきました。最初は、’89年のセクハラ裁判の第1号となった福岡セクハラ訴訟でした」
そう語るのは、大阪大学人間科学研究科教授の牟田和恵さん。“セクハラ”誕生から30年。
意識改革はどこまで進んだのか。