【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
EPとしては、『琥珀色の街、上海蟹の朝』以来2作目となる。“くるりっぽい”と言われて、これほど思い浮かべる人にとってイメージがたくさんあるバンドも珍しいのではないかと想像する。
そこがくるりの凄味でもあるわけだが、今回EPに収録された6曲は、すべてが名曲と言って差し支えない曲ばかり。おそらく、誰もが思い描く“くるりっぽい”が重なる部分が鳴っている。1曲ずつ、岸田繁と佐藤征史に聞いた。
M-1「愛の太陽」
時間の感覚というか、テンポはすごくあるんですけど、ゆったりと聴かせられる曲の構造になっています(岸田)
――それでは早速、収録順に1曲ずつ伺わせてください。まずは1曲目「愛の太陽」から。
岸田アイデア自体は古くから持ってたものです。
映画(『ちひろさん』)のお話があって、サウンドトラックも作らせていただいたんですけど、僕はその、映画の主題歌にいわゆるJ-POPが使われるっていうのが、そんなに好きじゃないんですよね。
――要するに映画に主題歌っているのかな?っていう。
岸田そういうことです。取ってつけた感があると嫌だなっていうのは思ってて、幸いにも今回は劇伴も作らせていただいたので、映画をご覧になったお客さんの気持ちの受け皿になれるというか、まとめるものにしたいなということだけ考えて作りました。