【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
歌詞って、あんまり考えて書かないというか、その時の自分のムードというか、ぼやっと考えたこととかその雰囲気みたいなものは出るんですけど――もちろん曲にもよりますが――明確なテーマがあったり主体がいたりするわけじゃないんですよ、私が書く歌詞って。夢の中でなんかつながっている、みたいな感じで書いていくことが多いので、書き終わったらそうなってたという感じとしか言えないんです。
――最初に、こういうことを書こうかなという目指す方向もない感じですか?
岸田それができないんですよね。よっぽどはっきりしたものがあれば別ですけど。例えば、お蕎麦屋さんのコマーシャルで使うからお蕎麦の歌を書きましょうってなったら具体的な言葉をどんどん放り込んでいくんですけど、そうじゃなくてムードとしての曲を作ろうとすると、自発的に書くというよりは、そのへんにあるぼんやりしたものを拾っていくっていう方が多いですね。――歌詞とメロディは以前からあったものだということですが、そこからどういう発展を遂げて曲になっていったんでしょうか?
佐藤さっきの「愛の太陽」とか「真夏日」も同じタームで録っているんですけど、最近、石若駿くん(Ds)