【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
たぶん、過去に断片があった時っていうのは、作品にできる決め手が見つけられなかったんです。それが何かって言ったら、例えば音ひとつでも全然変わったりするんですよ。ここでこの太鼓の音がしてるからいいね、とか思えたり。そういうのが石若くんと3人というところで見つけられた楽曲なのかなと思います。
――昨年、結成25周年のアニバーサリーライブ『くるりの25回転』を行い、そこで自分たちの過去楽曲をベスト選曲でいわば時系列に沿うような形で今のバンドで演奏されましたが、そのことが今回のレコーディングや曲作りに影響した部分というのはありましたか?
佐藤ああ、無意識の部分ではあったのかもしれませんね。でも、例えば石若くんと一緒にやることは全然ノスタルジックにならないというか。全部が今の楽しさでつながっているというのが一番だなと思ってたりします。
自分たち以上に自分たちの過去の曲を聴いてくれてたりするので(笑)、そこに助けられた部分もありつつ、改めてくるりというものの出来方であったりというのを再確認するきっかけにはなったと思いますね、『くるりの25回転』は。
M-3「八月は僕の名前」
今の王道ではなくて、昔自分たちのやってなかった王道っていう感じなんですよね。