カネコアヤノ 野音ワンマンショー 奔放な創造性を反映した演奏と受け取る観客の関係性、ライブの理想の姿があった
(Photo:木村和平)
Text:森朋之Photo:木村和平
カネコアヤノのワンマンライブ「野音ワンマンショー 2024」。東京、大阪で開催された本公演から、8月3日の日比谷野外大音楽堂のライブをレポート。カネコアヤノはこの日、独創性と大衆性を併せ持った楽曲、そして、“バンド”としての濃密なパフォーマンスを体現してみせた。
開演30分前くらいに会場に入ると、そこには既にたくさんのオーディエンスの姿が。ビールを楽しんでいる人も多く、すっかりフェスの雰囲気だ。この日の東京の最高気温は約35度。日が落ちてもかなり蒸し暑いが、ときどき風が吹き抜けて気持ちいい。花をモチーフにしたTonnyaparのイラストがプリントされたグッズ(Tシャツ、タオル)もかわいいし、BGM(コクトー・ツインズやウィルコ)もセンスいいし、とにかく気分がいい。
これ以上ない最高の“夏の野音”だ。
「カネコアヤノ 野音ワンマンショー 2024」。日比谷野外音楽堂、大阪城野外音楽堂で行われる“野音ワンマンショー”は今回で3回目。少しずつ“夏の恒例ライブ”という佇まいになってきているが、8月3日の日比谷野外音楽堂での公演は、彼女にとっても特別なものになったはず。