おとな向け映画ガイド 今週のオススメはこの4作品。
イザベル・ユペールとクロエ・グレース・モッツのサイコスリラー。思わぬ展開にぐいぐい引き込まれます。孤独のなかに狂気をはらんだマダム、イザベル・ユペールが、まじ怖いです。
『国家が破産する日』
このところ、史実に基づいた韓国現代史の暗部を暴く映画が続きます。『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』は光州事件を、『1987、ある闘いの真実』は韓国民主化闘争を描き、『工作 黒金星と呼ばれた男』は北朝鮮に潜入した韓国大物スパイを扱っていました。いずれも力作、問題作です。そして今回は、1997年の韓国経済危機をテーマにした経済サスペンスです。
好景気の真っ只中だと国民が信じていたこの年。
アジアの通貨危機が飛び火し、国家経済が破綻、韓国政府がIMF(国際通貨基金)に金融支援をもとめるまでにいたってしまったのはなぜか?その「国家破産」の危機に直面した政府内のごたごたと、現実は現実としてIMF交渉でなんとか韓国の国益を守ろうとする韓国側の特別チームの活躍を描いています。この手のドラマではありがちですが、危機が直撃する国内の中小企業の悲劇、逆にこれをチャンスとして富を得ようとする集団の物語も同時進行していきます。