シド『ほうき星』インタビューPart2「僕たちにはライブがすべてだった」
この先どうしようかな」って思っていたときに、たまたまシドの『エール』を聴いて、もう一回奮い立った、というコメントを見たりすると、それこそ自分を投影してしまうようなときもあります。
僕もいろんな曲に助けられてきたので、「ああ、自分もそういうこと思っていたな」って気持ちがわかるし、ファンは自分の気持ちを奮い立たせてくれる存在です。昔はもっと違っていて、若かったので、いわゆる「ロックスター」という振る舞いに憧れていた時期があったんですけど、そういうことも経験して、今はもっとファンの人にパーソナルで向き合いたいなという気持ちになっていますね。あとはいろんな音楽があってバンドがいる中で、自分たちのバンド、自分の音楽を選んでくれた、という感謝の気持ちがすごく強いです。バンドを何年もやっていると、1年1年を更新していく中で、ファンの人がこうやって応援してくれるから、17年、そして18年目も走れると思う原動力になっているわけだし、そういう意味では本当に心から感謝です。
夢があって、シドの音楽が背中を押してくれた、頑張ってよかったです、というようなコメントをもらうと、音楽家冥利に尽きるんですけど、それ以上に「やっていてよかった」